この秋、一挙4モデルが発売されたミズノ「JPX925」シリーズ。ゴルフライターの鶴原弘高さん、クラブフィッターの小倉勇人さん、ティーチングプロの石井良介さんに、最新アイアンシリーズについて語っていただきました。

小倉: エンジョイゴルファー向けのやさしいモデルとして、ミズノ「JPX925」シリーズの4モデルが発売されました。

石井: JPX925には、HOT METAL、HOT METAL PRO、HOT METAL HL、そしてFORGEDがあります。

鶴原: JPXって、発売されてもう20年になるんですよね。

小倉: すごいですね！

石井: 当時は、どちらかというとゼクシオ対抗のような、ミズノの中ではやさしいモデルという位置付けだったはずなんです。それが、いつの間にかアメリカに行って、武者修行のように鍛え上げられて、随分と立ち位置が変わりましたよね。

小倉: 前作はHL推しだったんですよ。非常に楽に球が上がって、距離もそこそこ出る。今作の4モデルを試打してみても、HLはやはり良いポジションを確保していると感じました。

石井: 今作のHOT METALは、初速を上げて飛ばす方向に振っている印象です。その中でHLは、ロフトで球を上げてくれる役割を担っています。高機能で球を上げやすくする性能はそのままに、ロフトもしっかりと確保されている。4モデルの中でこれは特筆すべき点であり、他メーカーにはないアプローチだと思います。

小倉: ロフトが結構立っているので、飛距離にこだわってやさしいモデルが欲しい人には、JPX925シリーズは魅力的だと思います。私自身は、もう少し楽に球が上がってくれる方が結果が出やすいと感じるので、そういうゴルファーのためにHLがあるのだと思いますが、それ以外のモデルは、かなり飛距離志向に振っている印象です。なので、アイアンで飛ばしたい人は、923と比べると飛距離性能が向上している今回の925シリーズを試してみるといいでしょう。

石井: 他メーカーが飛び系アイアンを一段落させて、グリーンに止めやすいアイアンにシフトしている中で、あえてJPXは飛ぶ方向に持ってきたのは、1つの挑戦だと思います。ただ、正直に言うと、少し弾く感じが強くなりすぎていて、923の方が打感の面では優れていると感じました。ここは好みが分かれるところでしょう。

鶴原: JPX925は、そこまで低スピンで飛びすぎる感じはなく、ある程度スピンがかかってちゃんと上がってくれる雰囲気があります。それでも球が上がらないという人にはHLが良いでしょう。私としては、このシリーズの中ではHLとFORGEDが良いですね。

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