SUPER FORMULA NEXT50 2024年 第3回カーボンニュートラル開発テスト実施報告

SUPER FORMULA/SFgo
チーム・協会
全⽇本スーパーフォーミュラ選⼿権(以下「SUPER FORMULA」)を開催する株式会社⽇本レースプ ロモーション(本社:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:上野 禎久、以下「JRP」)は、9⽉26⽇(木)・27⽇(金)の2⽇間、今シーズン3回⽬となるカーボンニュートラル開発テスト(以下CN開発テスト)を、富⼠スピードウェイ(静岡県駿東郡⼩⼭町)で⾏いました。

開発テスト⾞両 通称「⾚寅」(⾼星明誠選⼿) 【JRP】

開発テスト⾞両 通称「⽩寅」(塚越広⼤選⼿) 【JRP】

JRPでは2022年から「SUPER FORMULA NEXT50」プロジェクトを通じ、「カーボンニュートラルへの対応」「エンターテインメント性の向上」の2つをテーマに、メーカーの垣根を越えてCN開発テストを繰り返し実施しています。2023年に導⼊した現⾏マシン『SF23』は、カーボンニュートラルの対応として、原材料ならびに製造過程でのCO2排出量を約75%抑制した「Bcomp社」のバイオコンポジット素材や、天然由来の配合剤やリサイクル素材等、再⽣可能原料を活⽤した横浜ゴムの「カーボンニュートラル対応レーシングタイヤ」を採⽤しておりますが、今回のテストでは来季導⼊を⽬指している新しいドライタイヤ⽤コンパウンドとケーシング(タイヤ内の構造)の最終確認テスト、及び前回に引き続きステアリングや各種ECU(Electronic Control Unit)の装着・動作テストを⾏いました。

開発テストには White Tiger SF23(通称「⽩寅」)と Red Tiger SF23(「⾚寅」)が参加。引き続き「⽩寅」の開発ドライバーは塚越広⼤選⼿、「⾚寅」は⾼星明誠選⼿が開発ドライバーを担当。初⽇の26⽇(⽊)は午前のセッションが9時から11時の2時間、午後のセッションは12時50分から14時50分の2時間、計4時間の⾛⾏テストを実施しました。

カーボンニュートラル対応レーシングタイヤ 【JRP】

テスト2⽇⽬の天候が⾬予報となったため、塚越、⾼星両選⼿ともにドライ路⾯を精⼒的に⾛⾏し、2セッションでそれぞれ110周を周回、多くの情報・データを収集しました。収集、蓄積されたデータの分析、タイヤの磨耗状況などを詳しく分析した上で、今後は来季に向けたドライタイヤの最終仕様を決定するプロセスに⼊っていきます。 テスト2⽇⽬は朝からどんよりとした雲⾏きで、路⾯には所々に前夜の⾬によるウエット・パッチが残るものの、セッション開始の8時45分にはまだ⾬が降らず、初⽇に引き続きドライタイヤでのテストメニューで⾛⾏テストを実施いたしました。午前の3時間のセッションでは、塚越選⼿が47周、⾼星選⼿が59周を周回し、⾞両のセットも慎重に調整しながらタイヤとの合わせ込み作業を⾏いました。

午後のテスト⾛⾏もコンディションは曇りながらドライ路⾯となり、引き続き当初予定されていたドライタイヤでのテスト⾛⾏となりました。午後13時15分から14時45分までの1時間30分のテストでは塚越選⼿が44周、⾼星選⼿が26周回を⾛⾏し2⽇間の CN 開発テスト⾛⾏は終了しました。 また、テストの初⽇⼣刻には近藤真彦JRP取締役会⻑が、スーパーフォーミュラの前⾝のフォーミュラ・ニッポン時代にレーシング・ドライバーとして参戦していた2000年以来、約24年ぶりに国内最⾼峰フォーミュラーカーに乗り込み、テスト・ランを⾏いました。乗⾞前には、シートポジションや、ステアリング操作、パドルシフト操作などを開発ドライバー⾼星選⼿と⼊念にチェック。開発⾞両であるRed Tiger SF23「⾚寅」に乗り込むと、ミスなく約5周を周回。途中ピットロードに戻り、こちらもミスなくスタート練習も⾏いました。

近藤会⻑の開発⾞両によるデモンストレーション・ランは、10⽉12⽇(⼟)、富⼠スピードウェイで開催されるスーパーフォーミュラ第6戦の予選・決勝レース当⽇に、多くの来場者の前で披露される予定となっており、このデモランには、横浜ゴムより再⽣可能原料⽐率を約60%まで⾼めた「ADVAN(アドバン)」プロトタイプレーシングタイヤが供給されることになっています。

JRPではCN開発テストを通して得られた知⾒を活かし、今後もカーボンニュートラルとエンターテインメントの向上に向けた活動を継続してまいります。次回第4回カーボンニュートラル開発テストは11⽉12⽇(⽕)にスポーツランドSUGO(宮城県柴⽥郡村⽥町)で、来季に向けたレイン仕様のタイヤテストを実施する予定となっています。

開発テストセッション後の報告会の様⼦ 【JRP】

開発ドライバー 塚越広⼤選⼿のコメント

開発ドライバー 塚越広⼤選⼿ 【JRP】

「天然⾬コンディションにはなりませんでしたね(笑)。期待をしてましたので残念でした。前回鈴⿅の開発テストで評価したタイヤが富⼠スピードウェイではどうか、というところがメインにはなりましたが、暑い鈴⿅で良かったタイヤが富⼠では少し違う評価になりましたが、横浜ゴムさんとしては想定内のコメントだったということですので、季節やコースの違う状況に合わせたタイヤをどう作るか、多くのテストを通じてケーシングやコンパウンドを試しましたので、諸々取得したデータを検証していただいて、良い組み合わせのタイヤを作ってもらうことを期待しています。」

開発ドライバー ⾼星明誠選⼿のコメント

開発ドライバー ⾼星明誠選⼿ 【JRP】

「結果2⽇間ともドライのコンディションになってしまいましたが、ドライ仕様のタイヤに関して多くの再確認ができたので、良いテストになりました。あとはドライバーが「こうあって欲しい」と思うフィーリングと、JRPや横浜ゴムさんがやりたいと思う⽅向性に若⼲差があるように思いますので、そこをどうバランスさせるかが重要だと思います。ある程度歩み寄ってベストの回答が出れば良いと思っています」

テスト・ランを⾏った近藤JRP取締役会⻑のコメント

テスト・ランを⾏った近藤JRP取締役会⻑ 【JRP】

【JRP】

「ドキドキ・ワクワク、こんなにも無茶苦茶に⾃分を盛り上げてくれるマシンなんだなと。現役時代のマシンに⽐べると当時のF1マシンのレベルですよね。凄いパワーを感じましたし、モリゾウさん(豊⽥章男トヨタ⾃動⾞会⻑)に刺激されて先⽇レースにも出て、レース魂というか、経営的な観点からではなく、本当のレースの楽しさを味わえましたが、今⽇はそれ以上に味わえた感じがあります。ホームストレートでアクセルを全開にした時には、違う⾃分、勝負をしていた時の⾃分がアクセルを全開にさせている感じでした。このワクワク感、ドキドキ感をレースファンの⽅々、まだファンでない⽅々にもお伝えしたいとあらためて思いました。」

【JRP】

【JRP】

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著者プロフィール

SUPER FORMULAは国内最高峰で最速のフォーミュラレースシリーズです。レースに使用する車両やタイヤ・エンジンに性能の差が無い「イコールコンディション」のため、ドライバーの実力やチームの戦略が勝敗につながります。世界的に見てもF1に次ぐ速さをもち、F1に乗るために必要な「スーパーライセンス」が最短2年で取得が可能。それにより、世界の舞台で活躍している名だたるドライバーを輩出している、世界でも注目されているカテゴリーです。公式サイトでは、SUPER FORMULAに関する様々な情報をご紹介いたします。

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