暑さ対策の水分補給として大活躍した「麦茶」。

麦茶はただ水分を摂取するだけでなく、健康にも多くの効果が期待できるため、年中いただきたい飲み物です。本記事では、麦茶に期待できるメリットについて、あんしん漢方管理栄養士の小原水月さんが解説します。

麦茶の香り成分にはアルキルピラジンと呼ばれる成分が含まれており、血流を改善する効果が期待できます。

アルキルピラジンは大麦を焙煎する際に発生する成分で、血液をサラサラにする効果があります。焙煎度合いが高いものほど効果が高まるため、より高い効果を得るには深煎りの麦茶がおすすめです。

また、血流の改善によって体内を温めるため、冷え性の改善にもつながります。暑い時期でも冷房による手足の冷えを感じる方は、常温で麦茶を飲むのがおすすめです。

麦茶には利尿作用があるカリウムが含まれており、体内の余分な老廃物や余分な水分を外に排出してくれます。抗酸化作用と相まって、肌の健康を保つ効果が期待できるのです。

麦茶には抗酸化物質であるポリフェノールが含まれており、抗酸化作用が期待できます。

私たちが呼吸によって取り込んだ酸素の一部は、体内で代謝される過程で「活性酸素」や「フリーラジカル」といった酸化物質に変換されます。酸化物質が過剰に増えると細胞を損傷し、肌や細胞の老化、生活習慣病などの発症リスクを高めるといわれています。

麦茶に含まれるポリフェノールは、活性酸素を除去する働きがあります。体内の酸化を防ぎ、肌の老化防止や生活習慣病対策にもつながります。