【トレイルランニングシューズビュー】Topo Athletic®︎︎ 「PURSUIT 2 (パースート 2)」

トレイルランナー JP

パワフルかつハイクッションにアップデートしたゼロドロップ厚底シューズ

【写真提供:トレイルランナーJP】

人の足型に近いアナトミカルな形状のトウボックスと、つま先とかかとの高低差が少ないロードロップが特徴のTopo Athletic®(トポアスレチック)︎は、人間本来の身体の使い方を導き出すナチュラルランニングに適したシューズを展開しています。その中で、厚底でありながらゼロドロップ(かかととつま先の高低差が0mm)のシューズが「PURSUIT(パースート)」。そして、そのアップデート版が「PURSUIT 2(パースート 2)」です。

【写真提供:トレイルランナーJP】

【写真提供:トレイルランナーJP】


アッパーはフルリニューアルされています。リサイクル素材を使用したエンジニアードメッシュアッパーは通気性に優れた極薄の部分と強度を高めた厚い部分に編み分けられていて、快適性と安定性を両立しています。さらに、摩耗しやすい部分には耐久性のあるPUプリントも施されています。

新しいアッパーは編み方によって密度を変え、強度と通気性をコントロール。 【写真提供:トレイルランナーJP】

前作と比べると通気性は格段に向上。 【写真提供:トレイルランナーJP】

アッパーと接続されたガセットタンは甲の上部までしっかりカバー。立体的に整形されたパッドも入っています。シューレースを固定するTopo Athletic®︎独自のダブルループは、激しい動きをしてもタンがずれることはません。

アッパーと接続されたガセットタン。適度にパッドが入っていて快適な履き心地。 【写真提供:トレイルランナーJP】

適度なパッドが入った履き口は前作よりも少し高くなっていますが、ヒールエンドは逆に低くなっています。ヒールカウンターは柔らかめで指でつぶせるくらいの強度になっています。

スタックハイトはフォアフット、ヒール共に28mmなので、その高低差であるドロップは0mmです。プラットフォームの形状はフォアフットがボトムに向かってフレア形状であるのに対して、ヒール部はほぼストレートとなっています。

カラーの高さは、前作に比べるとヒールは低く、くるぶしは高めの設定。 【写真提供:トレイルランナーJP】

ミッドソールは前作と同じZipFoam™ですが、反発性とクッション性が高められています。そして、最も大きなアップデートがTPUビーズを埋め込んだFKTインソールを採用したことです。ミッドソールのようにパワフルなエネルギーリターンを得られるばかりではなく、水分を保持しないため、雨天や渡渉によって濡れても重量が増加しないのも利点です。

TPUビーズを埋め込んだFKTインソール。写真は裏側。 【写真提供:トレイルランナーJP】

アウトソールは、前作同様でテクニカルな地形で優れたグリップ力を誇るVibram®️のメガグリップ。ラグはTopo Athletic®︎の主力モデルと同じ、高さ5mmのオールラウンドな形状。また、縦横にフレックスグルーブが刻まれていてソールの柔軟性も確保しています。

Topo Athletic®︎の定番。高さ5mmのオールラウンドなラグ形状。コンパウンドはVibram®️のメガグリップ。 【写真提供:トレイルランナーJP】

足を入れてみると、足の指が解放されて自由に動くトウボックスがTopo Athletic®︎のシューズであることを物語っています。ミッドフットからヒールにかけてはピッタリとフィット。アッパーの伸縮性はそれほどありませんが、硬さもないため、足をしっかりと包み込んでくれます。TPUビーズのインソールは程よい刺激があり、足裏が活性化するように感じました。

走り出して感じたのはクッション性と反発の良さです。レスポンスがいいのでキビキビと走ることができます。ミッドソールがアップデートした効果もあると思いますが、それよりも新しいインソールが効いているようです。Topo Athletic®︎で多く使用されているOrtholite製のインソールはスポンジのようなソフトなクッションなのに対して、FKTインソールはミッドソールのようなパワーを持っていて、グミのような感触。このおかげでスタックハイトは変わらないものの「PURSUIT 2」はソールの厚みが増したようなフィーリングでした。

ヒール部はアウトサイド(左側)の方が反り上りがきついため、スムーズな接地が可能。 【写真提供:トレイルランナーJP】

もう一つ特筆すべき点は、滑らかな接地感覚です。これはヒールのロッカーがアウトサイドの方がきつくなっているためで、ヒールが路面に引っ掛かる感じがないため、自然なフィーリングの接地が可能になります。ゼロドロップのシューズなのでミッドフットのナチュラルな接地が好ましいとは思いますが、まだ慣れないランナーがヒール接地で走っても違和感はないと思います。

グリップは登りでも下りでも、硬い路面でも、ぬかるみでもがっちり食いつきます。プロテクションもしっかりしているので、テクニカルトレイルでも安心できます。

(上)「PURSUIT 2」。(下)「PURSUIT」。 【写真提供:トレイルランナーJP】

「PURSUIT 2」は一見すると、マイナーアップデートのように見えるかもしれませんが、ライド感覚はよりパワフルに進化しています。ミドルからロングディスタンスに対応し、ツーリングからレースまで対応できるポテンシャルの高いシューズと言えます。

【写真提供:トレイルランナーJP】

PURSUIT 2(パースート 2)
・価格:¥24,750(税込)
・サイズ:25.5- 28.5cm、22.5-25cm
・カラー:men’s 2色 women’s 2色
・重量:295gg(M9)、230g(W7)
・スタックハイト:28×28mm
・ドロップ:0mm
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

トレイルランニングの総合情報サイト。大会、イベント情報、シューズ・バックパックなどのレビュー、アスリートのインタビューなど。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント