【ラグビー/NTTリーグワン】試合前の円陣は「日本語でみんなに伝えたい」。 勝負の一戦へ、サム・ヘンウッドが抱く強い責任感<日本製鉄釜石シーウェイブス>

日本製鉄釜石シーウェイブス サム・ヘンウッド選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

日本製鉄釜石シーウェイブス(以下、釜石SW)は4月28日、運命の日を迎える。ディビジョン2 4〜6位 順位決定戦 第2節。東平尾公園博多の森陸上競技場で12時にキックオフする九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)戦は、釜石SWにとってD2残留をかけた一戦となる。

順位決定戦 第1節で釜石SWはレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)に18対21で敗れた。今季は6位のチームのみ入替戦に臨むが、勝ち点1を得ている釜石SWは今節、相手にボーナスポイントを与えずに勝利すれば残留が確定する。

「RH大阪戦では大事な場面でのミスが多かった。最大の敵は自分たちのようだった。マインドセットをしっかり整えて九州KV戦に臨みたい。チームとしてはまずは勝つこと、そしてボーナスポイントを与えないこと。これができれば、残留できると思っています」

今節に向けての意気込みを話してくれたサム・ヘンウッドは、リーグ戦で唯一の勝利を挙げた第8節の九州KV戦でプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出される活躍を見せるなど、今節もチームをけん引する役割が期待される。

バイスキャプテンのサム・ヘンウッドは、今節も含めて4試合連続でゲームキャプテンを務めている。試合前は円陣を組み、チームメートを鼓舞するが「日本語でみんなに伝えたい」との思いから、試合の数日前、通訳に話し方を教えてもらい、暗記して準備したものを発信。強い責任感と思いを秘める選手でもある。

一方、ラグビー以外の時間は「ラグビーより大変」と笑うパパ業に励んでいる。特に負けた試合から帰ったあとに見る、6カ月の愛娘・スカイちゃんの笑顔や寝顔が何よりの元気の源だ。そして元ラグビー選手の妻は「コーチよりも辛口な言葉で背中を押してくれる」と笑う。

そんな家族の支えを受けながら、いよいよ目の前に迫った勝負の一戦。釜石SWにとってこの上なく大事な“3.11”の前日に挙げた1勝。サム・ヘンウッドはチームメートとともにその再現を目指し、一丸となって九州KVとの大一番に挑む。

(髙橋拓磨)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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