蛭田みな美のENJOYゴルフ!!⑧ラフからのアイアン

スポニチアネックス

【スポニチ】

深いラフにボールがつかまると、思うように打てなくなります。蛭田みな美プロによれば、クラブ選択とグリップを短く握ること、アドレスが大切だと言います。無理をしないのが一番だけに、自分の実力に応じた脱出方法を選択するように心がけましょう。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。

◆23年国内女子ツアーで初優勝した蛭田みな美プロ  深いラフからの脱出テクニックを解説

常住 ラフにボールが沈んでいる場合、どうやって打てばいいのか分からない人は多いと思います。蛭田プロはどのようなことを意識していますか?

蛭田 芝が長い時やボールがスッポリと埋まっている時は、クラブフェ―スを少し開き、オープンスタンスに構えています。

ボールを上げやすいように、フェースを開き、オープンスタンスで構える 【スポニチ】

ボールを上げやすい状態をあらかじめ準備しておくわけです。と言うのも、クラブヘッドに芝が絡み、距離の出ない引っかけが出るのが怖いからです。

ヘッドに芝が絡むと、インパクトでフェースが返りやすい 【スポニチ】

常住 ヘッドに芝が絡むと、インパクトでクラブフェースが返ってしまいますからね。また、ラフが深くなればなるほどボールは上がりにくくなるので、フェースを開いて対応するわけですね。

蛭田 その通りです。フェースを開いておけば、多少ヘッドに芝が絡んでも、大きく左を向くことは防げます。

常住 アマチュアの場合、芝が長くなればなるほどダフリやすい傾向もありますが。

蛭田 でしたら、思い切ってクラブを短く握ってみてはどうでしょう。通常のラフで指2本分短く握っている場合、その倍の指4本分短く握ってみましょう。

深いラフから打つ時は指4本分短く握ろう 【スポニチ】

右手がシャフトとグリップの境目近くを握っても構いません。

常住 クラブを短く握る狙いとは?

蛭田 より大きなパワーを出力できるからです。腕にも力が入りますし、芝の抵抗に負けることなく、クラブを振り抜けるようになります。同時に、ボールの手前をダフることもなくなり、ボールに対してしっかりとフェースをコンタクトできると思います。

常住 確かにクラブを長く持つのではなく、極端に短く握ると、腕に力が入りそうですね。しかもインパクトゾーンでヘッドが右や左を向いたりもしないと思います。

蛭田 そうなんですよ。ヘッドが暴れないので、方向性もアップします。

常住 クラブを短く持ってスイングするときの注意点は?

蛭田 重心の位置を下げることです。腰よりも低いイスに座るぐらいのイメージで構えましょう。下半身をしっかりと安定させた方が、深いラフではボールにフェースをコンタクトできます。あとは長いクラブを使わないことですね。ボールが完全にラフに埋まっているときは、ウエッジでしか出せないこともあります。

常住 ミスショットでもう一度深いラフから打つくらいなら、一度フェアウエーに刻んだほうが良いと?

蛭田 それが正解だと思います。ボールが芝に沈んでいると感じたら、男性なら6、7番アイアン女性なら8番アイアンよりもロフトが大きいクラブがお勧めです。とにかく無理をしないように心がけましょう。

(取材協力=福島・ゴルフプラザニューウイング)

 ◇蛭田 みな美(ひるた・みなみ)1997年(平9)7月15日生まれ、福島県出身の26歳。3歳でゴルフを始め学法石川高時代の14年世界ジュニアで個人3位、永井花奈と組んだ団体戦で優勝。同年日本女子アマ優勝。16年プロ入り。23年CATレディースでツアー初V。家族は両親と姉、プロゴルファーの兄・玲於(28)。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の42歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

スポニチは紙面を通して、毎日、感動や興奮をお届けしています。スクープ連発の芸能&スポーツニュース、中央競馬をはじめとするギャンブル情報、生活者の視点に立った政治・社会報道などで多くの読者から支持を得ています。また、紙面と連動しながら情報をいち早く提供するWEBサイト「スポニチアネックス」は、昨年のページビュー(PV)で年間約20億PVをマーク。本紙以外でも中央競馬G1レースや宝塚歌劇の特集号、スポーツのあの時を掘り下げる「スポニチアーカイブス」、日本初の子供向けスポーツ紙となる「スポニチジュニア」、業界初の週刊漫画タブロイド「マンガアルチーボ」などを制作発行しています。明るく楽しい総合メディア企業へ。スポーツ、エンターテインメントなど多種多彩な情報を発信しています。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント