<重賞レース分析>ラストレースとなるジャパンダートダービーは、枠順や臨戦過程に注目!!

東京シティ競馬
チーム・協会
7月12日(水)に東京シティ競馬(大井競馬場)で第25回ジャパンダートダービー(JpnI)が実施される。
羽田盃、東京ダービーと続いた南関東3歳クラシックの最終関門として地方・JRA共にトップクラスの3歳馬が結集する「砂のダービー」だ。これまでに数多くの名馬を送り出してきたジャパンダートダービーもこのレース名では今年が見納め。2024年からは「3歳ダート三冠競走」の最終戦としてレース名を「ジャパンダートクラシック」に改称し、時期を10月に変更しての実施となる。
ここではジャパンダートダービー10年の結果から、レースの傾向を分析する。

<レース情報>
第25回:ジャパンダートダービー(JpnI)
日程:2023年7月12日(水) 20:10発走
距離:2,000m

第24回優勝馬:ノットゥルノ号  【東京シティ競馬】

■超人気薄の馬が好走を果たした例は多くない

【単勝人気順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

単勝人気順別成績を見ると、「1番人気」の馬は[3-2-2-3](3着内率70.0%)、2~6番人気の馬は[6-8-7-29](3着内率42.0%)、7番人気以下の馬は[1-0-1-74](3着内率2.6%)となっている。前評判の低い馬は、上位に食い込む可能性がそれほど高くないと見ておきたい。

■「JRA」勢が中心

【所属別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

所属別成績を見ると、「地方」の馬は[2-1-2-65](3着内率7.1%)、「JRA」の馬は[8-9-8-41](3着内率37.9%)となっている。「地方」所属馬の好走例も決して少なくないとはいえ、基本的には「JRA」所属馬を重視するべきだろう。

■1~2枠に入った馬は不振

【枠番別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

枠番別成績を見ると、1~2枠の馬は[1-0-0-21](3着内率4.5%)、3~8枠の馬は[9-10-10-85](3着内率25.4%)となっている。内寄りの枠に入った馬は割り引きが必要だ。

■前走の着順が良い馬ほど好成績

【前走の着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の着順別成績を見ると、「1着」の馬は[8-6-6-37](3着内率35.1%)、2~5着の馬は[1-4-4-36](3着内率20.0%)、6着以下の馬は[1-0-0-33](3着内率2.9%)となっている。大敗を喫した直後の馬は、思い切って評価を下げるべきかもしれない。

■前走の距離が明暗を分けそう

【前走の距離別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の距離別成績を見ると、1,400m以下の馬は[0-0-0-7](3着内率0.0%)、1,400m超1,900m未満の馬は[9-7-7-47](3着内率32.9%)、1,900m以上の馬は[1-3-3-52](3着内率11.9%)となっている。1,400m以下や1,900m以上のレースを経由してきた馬は、過信禁物と見るべきだろう。

■前走の人気も見逃せないポイント

【前走の単勝人気順別成績】(過去10年)※「記録なし」は前走が国外の競走だった馬 【東京シティ競馬】

前走の単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[9-8-6-46](3着内率33.3%)、4~11番人気の馬は[1-1-4-49](3着内率10.9%)、12番人気以下の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)、「記録なし」の馬は[0-1-0-1](3着内率50.0%)となっている。臨戦過程を比較する際は、前走時点での人気もチェックしておいた方が良さそうだ。

■“東京ダービー”上位馬の好走例も少なくはないが……

【“東京ダービー”における着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

“東京ダービー”における着順別成績を見ると、「1着」の馬は[1-1-1-5](3着内率37.5%)、「2着」の馬は[0-0-1-5](3着内率16.7%)、3着以下の馬は[0-0-0-22](3着内率0.0%)、「不出走」の馬は[9-9-8-74](3着内率26.0%)となっている。前哨戦の“東京ダービー”で3着以下に敗れた南関東所属馬は、苦戦する可能性が高いと見ておくべきかもしれない。

■JRAの上級条件で好走経験がある馬は堅実

【“JRAの、2勝クラス以上のレース”における最高着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

“JRAの、2勝クラス以上のレース”における最高着順別成績を見ると、6着以内の馬は[7-10-6-32](3着内率41.8%)、7着以下の馬は[0-0-1-13](3着内率7.1%)、「出走なし」の馬は[3-0-3-61](3着内率9.0%)となっている。JRAの上級条件で善戦したことのある馬は、相応に高く評価するべきだろう。

TCKホームページではより詳しいデータや過去全年の傾向も公開している。

<伊吹雅也>
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著者プロフィール

東京都心部(品川区)にある大井競馬場は「東京シティ競馬(TCK)」の愛称で1950年の開場以来、都心のレジャースポットとして長年にわたり親しまれています。1986年に日本で初めて実施したナイター競馬「トゥインクルレース」は、東京のみならず、インターネット投票や無料のライブ中継などにより日本全国のナイトライフのレジャーとして受け入れられています。2011年に東京大賞典の国際GⅠ格付けを取得、2021年に世界唯一となる左右両回りコースを導入するなど強い馬づくりのために様々な先進的取組みを展開しております。

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