成田美寿々&二所ノ関親方「コレができれば80台!!」⑫ パッティング

スポニチアネックス

【スポニチ】

当連載最後のテーマはパッティングです。3~5㍍の距離をカップインする確率を高めることができれば、一気に80台は近づきます。成田美寿々プロによれば、スムーズにテイクバックを上げてフィニッシュの形をしっかり作ることが大切とのこと。どちらもできていなかった二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)はそのアドバイスで大変身。皆さんもパッティングの精度を上げて80台を目指しましょう。

“ゴルフジェンヌ”成田美寿々がパッティング精度アップのコツを解説

成田 3~5㍍のパッティングですが、親方はどのような印象を持っていますか?

二所ノ関親方 大嫌いです(笑い)。どういう点に気をつければいいのか分からずに打っているので、今回はぜひ大切なポイントを教えていただきたいです。

成田 パッティングで大切なのは距離感とラインの読みです。あとはそのラインに対してフェースを向けてリズム良く打つことが大事なポイントです。親方のストロークを見ると、あまりリズムが良いとは言えませんね。

二所ノ関親方 確かにスムーズにヘッドを上げていない気がします。

成田 パッティングの際、ショットのようにワッグルをする人はいませんよね。言わば静から動への動きになります。それって結構難しいんです。スムーズにストロークしたいなら、自分でリズムをつくるべきでしょう。

二所ノ関親方 どのようにつくるんですか?

成田 私はイチがアドレス

アドレスをイチでスタートする 【スポニチ】

ニーがテイクバック

テイクバックがニー 【スポニチ】

サーンでダウンスイングからインパクト、フォロースルーまで振り抜きます。

ダウンスイング以降がサーン 【スポニチ】

イチでテイクバックに入るよりもリズム良く打てます。また、イチで両手を目標方向に出し、ニーでテイクバック、サーンでダウンスイング以降という方法もあります。

二所ノ関親方 面白いですね。そんな発想はなかったです。

成田 ただ、親方の場合、打ち終えた後も問題です。カップを外すときに多く見られますが、打った瞬間に歩き出しています。それだとフィニッシュがとれません。

二所ノ関親方 パッティングにもフィニッシュがあるんですか?

成田 もちろんです。フィニッシュを意識することで、下半身が動かなくなり、フェースの芯でヒットする確率も上がりますからね。それでは1球打ってみましょう。

二所ノ関親方 リズムを意識しながら、フィニッシュをしっかり取るんですね。おおっ、今までずっとショート気味が多かったのに、カップをオーバーしましたよ。

フィニッシュをつくった途端、距離感が合うようになった二所ノ関親方 【スポニチ】

成田 方向性もタッチも合っていましたね。いいストロークでした。このストロークに慣れてくると、仮に打った瞬間に弱いと思っても、グッとヘッドでボールを押せるので、カップに届かせることができるようになりますよ。

二所ノ関親方 なるほど。それは使えそうですね。あとラインの読み方も分からないので教えてください。

成田 基本的な読み方としては、まずグリーンに上がる前に全体の傾斜を見て、どこが一番高いのかを確認します。その後グリーンに上がってから上り、下りを確認して距離感をつくります。のぼりなら強めに打つし、下りなら弱めに打ちます。さらに、下りなら大きく曲がり、のぼりならそれほど曲がらないので、それも加味してラインをイメージすると、距離感とラインが合ってくるようになります。

(取材協力・大利根カントリークラブ)

 ◆成田 美寿々(なりた・みすず)1992年(平4)10月8日、千葉県市原市生まれの30歳。小学6年でゴルフを始め、拓大紅陵高入学後本格的に取り組む。10年関東ジュニア優勝。日体大を経て13年プロテスト合格。日本女子プロゴルフ協会新人賞、日本プロスポーツ新人賞受賞。13年富士通レディースでツアー初優勝。14年ワールド・サロンパス・カップなどツアー通算13勝。

 ◆二所ノ関 寛(にしょのせき・ゆたか=元横綱・稀勢の里、本名萩原寛)1986年(昭61)7月3日生まれ、茨城県牛久出身の37歳。02春場所で初土俵を踏み17歳9カ月で新十両。18歳3カ月で新入幕を果たし11年九州場所後に大関昇進。17年初場所後に横綱昇進。19年初場所限りで引退。幕内優勝2回。現役時代からゴルフに親しみベストスコアは73。
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著者プロフィール

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