成田美寿々&二所ノ関親方「コレができれば80台!!」⑩ 左足下がりと前下がりの打ち方

スポニチアネックス

【スポニチ】

80台を目指す上で避けて通れないのが「傾斜」です。特に左足下がりと前下がりのライはミスショットの多発地帯とも言えるだけに要注意です。成田美寿々プロによれば、上体の前傾角度を変えずに打つのがポイントになるとのこと。傾斜が苦手という二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)も今回ばかりはナイスショットできないかも⁉ それでは左足下がりと前下がりの打ち方を身につけ、90の壁を破りましょう。

“ゴルフジェンヌ”成田美寿々が「傾斜」でクリアに打つコツを解説

成田 傾斜の中でも難しいと言われる左足下がりのライですが、うまく打つ自信はありますか?

二所ノ関親方 自分の中では難しいライのランク上位に入っているので、正直嫌いです。もっとも、好きな人はいないと思いますが(笑)。

成田 確かに傾斜の度合いによっては絶望することもありますからね。緩やかな傾斜でさえ、ボールが高く上がらなかったり、ダフったりします。それを無理に上げにいくと大きなミスにつながるだけに、左足下がりのライではボールを上げようとしないのが大前提です。

二所ノ関親方 確かにボールを上げようとしたときにミスが多く出ますね。ボールが高く上がらないということは、キャリーも落ちるわけですか?

成田 そうなりますね。ただ、弾道が低い分、ランが多く出るので、トータルの飛距離はそれほど大きく変わりません。

二所ノ関親方 早速打ち方を教えてもらっていいでしょうか?

成田 分かりました。基本的に地面の右サイドが高くなっているので、ダフリやすい状況だと認識しましょう。それを防ぐために、ボールを右に寄せて構えます。クラブを短く持ち、通常スイングの7割、もしくは6割ぐらいの大きさで振ります。その分飛距離が落ちるので、番手を1つもしくは2つ上げて対応しましょう。スイング中は上体の前傾角度をなるべく変えないことがクリアに打つコツです。

スイング中は上体の前傾角度を変えずに打つ 【スポニチ】

二所ノ関親方 ラウンド中にスイングを小さくする場面って多いんですね。

成田 ゴルフ場でフルショットできるのは、ティーグラウンドと平らなライのときだけです。左足下がりと前下がりはスイングが一番小さくなると考えましょう。試しに親方、1球打ってみませんか?

二所ノ関親方 分かりました。クラブを短く持ち、ボールを右に置いて、小さく振ると。※見事にクリーンヒットです。

成田 うまい!今打ち終えた後、目標に向かって歩いていきましたよね?それ100点です。その場でフィニッシュをとりにいくよりも歩き出した方がダフらないんです。

打ち終えた後、目標に向かって歩き出すのが正解 【スポニチ】

二所ノ関親方 体重が重くて我慢できなかっただけですが、良かったです。せっかくなので前下がりの打ち方も教えてもらえますか?

成田 了解です。まずスタンス幅を通常よりも広くとります。クラブを短く持つと前傾姿勢が深くなり、バランスを崩しやすくなるので、短く持たないこと。膝を曲げながらバランスのいい体重配分を探しましょう。スイング中は上体の前傾角度と膝の角度を変えないようにすること。飛距離よりもミート重視。通常スイングの7割ぐらいを心がけます。

前下がりでは膝を曲げてバランスよく立ち、7割スイングを心がける 【スポニチ】

(取材協力・大利根カントリークラブ)

 ◆成田 美寿々(なりた・みすず)1992年(平4)10月8日、千葉県市原市生まれの30歳。小学6年でゴルフを始め、拓大紅陵高入学後本格的に取り組む。10年関東ジュニア優勝。日体大を経て13年プロテスト合格。日本女子プロゴルフ協会新人賞、日本プロスポーツ新人賞受賞。13年富士通レディースでツアー初優勝。14年ワールド・サロンパス・カップなどツアー通算13勝。

 ◆二所ノ関 寛(にしょのせき・ゆたか=元横綱・稀勢の里、本名萩原寛)1986年(昭61)7月3日生まれ、茨城県牛久出身の36歳。02春場所で初土俵を踏み17歳9カ月で新十両。18歳3カ月で新入幕を果たし11年九州場所後に大関昇進。17年初場所後に横綱昇進。19年初場所限りで引退。幕内優勝2回。現役時代からゴルフに親しみベストスコアは73。
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著者プロフィール

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