イリマ・レイ・マクファーレン戦を振り返って【渡辺華奈のデートするならジムがいい】
【イリマ・レイ・マクファーレン戦を振り返って【渡辺華奈のデートするならジムがいい】】
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自分の課題を見つめる意味で、今回はあらためて試合を振り返ってみます。1ラウンドは打撃をもらいましたが、2ラウンド以降は自分のペースで闘えていたと思います。自分はいつも立ち上がりが悪いので、今回は向こうに行く前から、試合前は入念にウォーミングアップをしようと考えていました。ところが、海外らしいハプニングによって、予定通りにいきませんでした。海外で試合をしていると、毎回いろいろなことが起こります。
日本の試合は会場入り時間が早く、午前中に入って試合は夜ということも多々あります。海外でもこれまでは、会場入りしてから試合までは2時間くらいはあったのに対して、今回はアップ時間が10分くらいしか取れず、バタバタで本当に焦りました。
日本では選手が各自で会場入りしますが、今回は団体が用意したバスでの会場入りでした。ホテルにバスが迎えに来てくれて、青コーナーの選手は一緒に移動します。その際、会場入りが30分くらい遅れ、それとは反対に試合全体の進行が早く、会場入りから試合までの時間が短くなってしまったのです。
17時少し前に会場に着き、10分程度審判の方からの説明を受けます。続いて審判が見ている前でバンテージを巻きます。普段はバンテージを巻いていませんが、今回はパウンドを強く打つためにバンテージを巻いて試合に臨むつもりでした。しかし、片手だけ巻き終わったところで、「17時40分には入場ゲートに来てほしい」と言われ、まだ着替えてもいなかったので、“えー!”と声が出てしまいました(笑)。結局、バンテージを巻くことは断念し、巻き終わっていた片手のバンテージも切って、いつも通りバンテージなしで試合をすることにしました。
急いでコスチュームに着替えて、10分だけ体を動かして、入場ゲートに向かっていったので、バタバタして緊張感が欠けたままリングに上がっていたかもしれません。海外ではこういう事態も想定しておかなければいけないんだという教訓になりました。
【イリマ・レイ・マクファーレン戦を振り返って【渡辺華奈のデートするならジムがいい】】
2ラウンド目以降はエンジンもかかり、自分のペースで闘うことができました。ただ、闘い方の工夫が必要だったと思っています。自分はいつも一本を狙っているため、関節技や絞め技を決めるためにポジションを作っていくという攻め方です。判定になることを考えたら、コツコツとパンチを当てていくことも必要だったと感じました。
組み技の面では準備してきたことはある程度できていましたし、組んでもやられる感じはしなかったので、本当にもったいない試合でした。試合後、ホテルに戻ると、多くの選手から「You Won」と声をかけられました。会う人、会う人に言われて、「Won」が「Win」の過去形だってわかったことも収穫でした(笑)。
試合後に偶然会ったホイス・グレイシーさんと記念撮影 【イリマ・レイ・マクファーレン戦を振り返って【渡辺華奈のデートするならジムがいい】】
幸い、巻き返すチャンスはありますし、次の試合は比較的早く決まりそうです。いい勝ち方をすれば、今回の内容的にも、タイトルマッチの話が出てくると思います。ベラトールには弱い選手はいないので、誰と闘っても厳しい試合になると思いますが、必ず勝てるように準備していきます。
渡辺華奈(わたなべ・かな)
1988年8月21日、東京都出身。7歳から柔道を始め、高校ではインターハイ2位、アジアジュニア優勝などの実績を残し、東海大進学後、1年時に全日本ジュニア優勝を飾る。卒業後、JR東日本へ入社し、オリンピックを目指して競技を続けた。2017年に同社を退社し、格闘家に転身。同年12月3日にデビューを勝利で飾ると29日にはRIZIN初参戦で実力者杉山しずかに勝利。2021年よりアメリカ格闘技団体「ベラトール」に参戦している。所属はFIGHTER’S FLOW
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