ささきしょうこが首位キープ『120点以上ー』
(天候:晴れ 気温:29.9℃ 風速:5.6m/s)
《グリーン=スティンプ:11 3/4フィート コンパクション:24.5mm》
前日に続いてスコアを伸ばし、ささきしょうこが通算7アンダーで首位を守った。ゴルフは個人スポーツ。しかし、淑女の競技だ。会見を聞いて、いつも感心するのは、同組の選手をたたえ、感謝をあらわすひとことだ。
「とても私の組はいい雰囲気でした。これだけ、風が吹いてコンディションが難しくなれば、暗くなりがち。ムードが暗くなると、しんどい。おふたりがいらっしゃったおかげで、いいプレーができました」。そうした喜びを自然に言葉にできることは、観戦するギャラリーはもちろん、聞いているこちらまで心が洗われる。
この日は2番でボギーが先行する、ちょっとイヤな流れ。それでも5番で満面の笑顔が飛び出す。残り15ヤードの第3打を56度でグリーン奥のラフから、チップインに成功した。
そして、続く6番では3.5メートルのバーディーを決め、8番でも右奥から5メートルのバーディートライがカップへ吸い込まれる。後半は一進一退の流れでも、「状況を考えて、イーブンパーでプレーできたら100点と思って、スタートした。特に後半は風が一段と強くなって、キャップがとばされそうになった。スコアをひとつ伸ばしたのですから、120点以上。完ぺきなプレーです」と、うれしそうに振り返る。
一方で、キーポイントは、やはり、「5番です。あそこまで、バーディーをとれそうな気持ちになれない。それをチップインが変えてくれた」とも。
そんな体験が思いやりのあるやさしさを生み出す。「信じられるクラブたちと毎試合、プレーしている。私のスコアメークにはアプローチが欠かせない。あすは久々の最終日、最終組です。気持ちをしっかりリセットして、ボギーがきてもあせらずにプレーしたい。チャンスを待ちます。おそらく、苦しい1日でしょうね。でも、前向きでいきます」。
8日、26歳の誕生日を迎えた。「優勝したのはすべて夏を迎えてからだけど、今大会はいい思い出をつくりたい」と控えめだ。困難な気象条件を味方にする強さ。自然との戦いにライバルはいらない。
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