江川卓と工藤公康が初の対談を実施! 「カーブの達人」「現代の魔球」などを語る

柴山高宏(スリーライト)

江川、工藤が驚いたカーブの使い手

カーブの名手・工藤が驚くほどの変化を見せる、モイネロのカーブ 【写真は共同】

 第2回は、「自分以外で凄いと思うカーブの使い手」「完全試合を達成した佐々木朗希のカーブ」の2つのテーマを中心に話が展開した。

 前者について、工藤は「最近凄いと思ったのはモイネロのカーブ」だと言い、ソフトバンクの監督時代に間近で見てきた感想を率直な言葉で述べ、称賛する。一方の江川は元巨人のエース・堀内恒夫を挙げた。縦方向に大きく落ちることから「ドロップ」と呼ばれた堀内のカーブを、江川は絶賛する。カーブの名手である江川、工藤の両氏が自分以外の投手が投げるカーブに驚き、手放しで褒め称える様は必見だ。
 今年4月10日に完全試合を達成した佐々木朗希のカーブについては、オリックスの強打者・吉田正尚との対戦を中心に振り返ってもらった。江川は佐々木が投じたカーブを「カーブ単体としてはそこまで凄くはないが、配球に組み込むことによってストレートとフォークが生きた」「打者の目先を変えるための、すばらしいカーブだった」と評価する。工藤は「(吉田との対戦の)2打席目でカーブを見せたのは、キャッチャーのナイスリード」と、捕手・松川虎生の好リードによって佐々木の良さが引き出されたと語った。

 また、この回では、「カウント球と勝負球のカーブの違い」について触れる一幕もあった。江川がこともなげにいう「カウントを取るときは手前から投げる」「空振りを狙うときは、ちょっと押してから投げることによって、打者の方に行ってから曲げる」2つの高等技術に、工藤は舌を巻いていた。

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