読者アンケートで決定!「心に刻まれる W杯アジア最終予選の激闘」ランキング
3位 2017年8月31日 ロシアW杯アジア最終予選 オーストラリア戦
攻守に渡ってピッチを駆け回った井手口がゲーム終盤にダメ押し弾となるミドルシュートを叩き込んだ 【写真:なかしまだいすけ/アフロ】
W杯出場に王手をかけた日本は、ホームの埼玉スタジアムでオーストラリアを迎えた。この大一番にハリルホジッチ監督は、最終予選初先発の浅野拓磨と2試合目となる井手口陽介の2人を大胆起用した。
すると、この2人が期待に応える大活躍を見せた。41分、左サイドを突破した長友佑都からのクロスがゴール前に入ってくる。飛び込んできた浅野が左足のボレーで合わせて、日本が先制に成功した。
ロングボールが主体だったこれまでのチームとは異なり、パスをつないでゲームを組み立てようとするオーストラリアに対し、日本は井手口や山口蛍が前から果敢にプレスを仕掛け、主導権を握らせない。すると82分、ドリブルでゴール正面に切れ込んでいった井手口が見事なミドルシュートをたたき込み、試合を決定づけるとともに、W杯出場に華を添えた。
2位 1993年10月28日 アメリカW杯アジア最終予選 イラク戦
掴(つか)みかけていた初のW杯出場権が手のひらからこぼれ落ちた。あと数秒で悲願達成だったのだが…… 【写真:アフロ】
初のW杯出場を目指してカタールのドーハに乗り込んだ日本は、1分1敗と窮地に追い込まれたものの、北朝鮮、韓国に連勝して息を吹き返した。イラクとの最終戦に勝てば、悲願達成――。5分に長谷川健太のミドルシュートがバーに当たって跳ね返ったところを、三浦知良が頭で押し込んで先制する。
だが、早い時間の先制点が選手たちの意識を守りへと傾かせた。イラクの猛攻を受ける形となり、55分に追いつかれてしまう。日本の勝ち越しゴールが生まれるのは、その14分後。ラモス瑠偉のスルーパスに反応した中山雅史が今大会3得点目となるゴールをゲットする。
互いに体力を消耗する中、時間が経過していき、日本がリードしたままで後半のアディショナルタイムに突入する。W杯出場決定は時間の問題だったが、ラストワンプレーでCKを許すと、ショートコーナーからクロスを上げられる。オムラムが頭でとらえたボールは、緩やかな弧を描いてゴールに吸い込まれ――。バタバタと倒れ込む日本の選手たち。“ドーハの悲劇”によって、日本のW杯出場は持ち越しとなった。
1位 1997年11月16日 フランスW杯アジア第3代表決定戦 イラン戦
9月から始まったアジア最終予選は、岡野雅行のゴールデンゴールにより、最高のエンディングを迎えた 【写真:岡沢克郎/アフロ】
最終予選の途中で加茂周監督が解任となったものの、後任に就いた岡田武史監督のもと、韓国、カザフスタンに連勝してグループ2位となり、アジア第3代表決定戦への出場権を手に入れた。決戦の地・マレーシアのジョホールバルで相対するのはイラン。日本は39分に中田英寿のスルーパスから中山雅史が決めて先制したものの、後半開始直後にアジジ、ダエイに連続ゴールを許して逆転されてしまう。
W杯出場が徐々に遠のく中、63分に岡田監督が動く。呂比須ワグナーと城彰二を同時にピッチに送り込む。交代するのは中山とカズだった。その城が期待に応えてみせる。75分、中田のクロスに城が頭で合わせて追いついた。
延長戦へと突入すると、日本は岡野雅行を投入。その岡野に再三、チャンスが訪れるものの、ゴールが決まらない。だが、118分、中田の放ったミドルシュートを相手GKが弾いたところに岡野が詰め、ゴールネットを揺らす。その瞬間、岡田監督が、カズが、中山がピッチに雪崩れ込み、殊勲者のもとに駆け寄った。日本代表がついに、W杯初出場を決めた。
(企画構成:YOJI-GEN)
AFCアジア予選 -ROAD TO QATAR-
第9戦 オーストラリア代表vs.日本代表
3月24日(木)18時10分キックオフ(17時30分配信開始)
DAZNにて独占配信