親子2代のラ・リーガ制覇を目指すニコ・ゴンサレス

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若い才能が続々と台頭している今季のバルセロナは、ラ・リーガ・サンタンデールで最も平均年齢が低いメンバー構成となっている。1月に20歳の誕生日を迎えたばかりのニコ・ゴンサレスは、クラブの未来を担う逸材の一人だ。

ニコはスペインフットボール界のレジェンドとして知られる名手フランの息子だ。デポルティーボ・デ・ラコルーニャが「スーペルデポル」と呼ばれた黄金期にクラブ生え抜きのキャプテンとして活躍し、1999/2000シーズンのラ・リーガ・サンタンデール制覇、2度のコパデルレイ獲得などに貢献。700試合以上に出場してクラブ最多出場記録を樹立し、「ワンクラブマン」としてのキャリアを全うした偉大な父親は、プロキャリアを歩み始めたニコが目指すべき理想像そのものだと言える。

父フランの初得点から30年の時を経て、ニコは第17節オサスナ戦でラ・リーガ・サンタンデール初得点を記録した 【(C)LaLiga】

ニコはガリシアの地元クラブ、モンタニェロスでフットボールを始め、2013年に11歳でバルセロナの下部組織に入団した。2019年5月、17歳にして当時セグンダB(3部相当)に所属していたバルセロナBで公式戦デビュー。2020/21シーズンにはバルサBの主力として定着し、昨夏はロナルド・クーマン監督率いるトップチームのプレシーズンに参加した。

プレシーズン初戦は体調不良により欠場したが、3日後のジローナ戦で先発デビューを果たすと、上々の印象を残した。公式戦デビューはレアル・ソシエダとのラ・リーガ・サンタンデール開幕戦。ゲーム終盤に途中出場し、約7分間カンプノウのピッチでプレーした。

以降、ニコが後戻りすることはなかった。デビュー後はほどなくクーマン、シャビ・エルナンデス両指揮官の信頼を得てトップチームに定着。これまでマルク=アンドレ・テアシュテーゲン、セルヒオ・ブスケッツ、ジェラール・ピケ、フレンキー・デヨンクに次いで多い出場試合数を重ねている。

第18節エルチェ戦では2戦連発となる決勝点を挙げ、3ー2で競り勝つ立役者となった 【(C)LaLiga】

今季のめざましい活躍により、フル代表デビューへの期待も高まっている。もし次回の招集時にルイス・エンリケ監督の構想に入ることができれば、ニコはこの上ないデビューの舞台を得ることになる。3月に予定されているアイスランドとの親善試合は、父親がキャリアを築いた地元ラコルーニャのエスタディオ・リアソールで13年ぶりに開催されるからだ。

プロキャリアを歩み始めたニコは、父親と同様にラ・リーガ・サンタンデールのタイトルを手にすることを夢見ている。経験豊富な父親の助言から多くを学んできた彼は、故郷の地元紙「ラ・ボス・デ・ガリシア」のインタビューで次のように話している。

「父はどんな時でも自分を支えてくれる。偉大な選手だった経験はプラスアルファになっているかもしれない。でも、たとえそうでなかったとしても自分のことを心配し、助言をくれた日々の支えは変わらず、ここまで戦い続ける力になっていたと思うよ」

昨年5月にはクラブとの契約を2024年まで延長。今年1月にはトップチームに登録され、それまでフィリペ・コウチーニョが付けていた背番号14を受け継いだ。シャビが青写真を描く今後のバルセロナにおいて、ニコはキーマンとなるべき選手の一人だ。いつの日か彼が父親と同様にラ・リーガ・サンタンデールのトロフィーを掲げることになれば、それはゴンサレス一家にとって特別な瞬間となるに違いない。

今年1月には正式にトップチーム登録され、ヨハン・クライフも付けた特別な背番号を受け継いだ 【(C)LaLiga】

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