2021年秋の新作ドライバーは「ラクに飛ばせる」 マトリックス図を大公開

【ゴルフダイジェスト・オンライン】

2021年秋の新作ドライバーが出そろい、今回は12代目となった住友ゴム工業「ゼクシオ」シリーズや、ブリヂストンとヤマハの新展開モデルなど、国産メーカーを中心とした6社9本のヘッド性能を調査。レッスンスクール「ゴルフテック」の三田貴史コーチが作成したマトリックス図とともに傾向を解説する。(※可変ウェイトモデルはニュートラルの状態に設定)

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今秋のトレンドは“やさしく飛ばす”

縦軸は「バックスピン量」で、上に行くほどスピン量が多くなり、下に行くほど少なくなる。横軸は「球のつかまり」で、左に行くほどつかまりが良く、右に行くほど抑えられた性能となる。比較の参考として、昨秋発売のピン「G425 MAX ドライバー」、今春発売のテーラーメイド「SIM2 MAX ドライバー」を配置した。

全モデルが左上の「バックスピン量が多く、球のつかまりがよい」位置に配置された 【ゴルフダイジェスト・オンライン】

図を見ると、全モデルが左上の「バックスピン量が多く、球のつかまりがよい」位置に配置された。三田コーチは、「国産メーカーは総じてバックスピン量が入りやすかった。曲がりにくく、球も上がりやすいので、“やさしいクラブ”が多い印象」と解説。今春モデルは低スピン化が顕著な海外メーカーが多く、ヘッドスピードが速いゴルファーが飛距離を稼ぎやすい傾向にあった。一方で、国産メーカー中心の今秋モデルはつかまりが良く、適度なスピン量で球が上がりやすい性能が多くを占めた。ヘッドスピードが45m/s以下の平均的なゴルファーが打っても、スピン量不足でドロップすることなく、飛距離を出しやすい仕上がりとなっているそうだ。

また、つかまりが良いことでスライスのミスは軽減され、逆にフックの場合は球が上がりやすいことで過度なランによる事故を防いでくれる。今秋モデルの性能について三田コーチは「ラクに、安全にゴルフができます」と評価した。

ヘッド+シャフト性能の見極めも大切

「G425 MAX」よりも図の下に位置するクラブはややスピン量を抑え初速が出せるクラブ 【ゴルフダイジェスト・オンライン】

球の上がりやすさと、つかまりの良さが特徴的な今秋モデルだが、もちろんそれぞれの程度には差があるので、自分に合った特性を見極めたい。

「G425 MAX」よりも図の下に位置する「ゼクシオ エックス ドライバー」、ヤマハ「RMX VD ドライバー」、グローブライド「オノフ ドライバー KURO」、本間ゴルフ「ツアーワールド GS プロトタイプI」はややスピン量を抑えて初速が出せ、球の吹け上がりを防いで強い弾道で前に飛ぶ性能となっている。

また、上記4モデルは比較的しっかりめのシャフトを合わせており、「ツアーワールド GS プロトタイプI」と「オノフ KURO」は、ある程度ヘッドスピードが速いゴルファーが好む特性の自社製オリジナルシャフトを用意。「ゼクシオ エックス」と「RMX VD」はカスタムシャフトを選べるため、自分の力量に合ったシャフトを挿してほしい。

高MOIのクラブはフィーリングの確認が必須

「G425 MAX」よりも図の左上に位置するクラブはスライサー向け 【ゴルフダイジェスト・オンライン】

「G425 MAX」よりも図の左上に位置するクラブは、主にスライサーをターゲットとしたモデル。ブリヂストン「B1 ドライバー」は、つかまえやすくて球も上がりやすいが、左へのつかまり具合をやや抑えている。それ以外の「ゼクシオ 12 ドライバー」、ヤマハ「RMX VD59 ドライバー」、ブリヂストン「B2 ドライバー」は、スライスを軽減できるように、構えた時の見た目や、高い慣性モーメント(MOI)で曲がり幅を抑える作りとなっている。

特に「RMX VD59」のMOI値は、ルール上限の5900g・cm2に近い設定。MOI値が高いほどミスに強く、弾道の直進性も上がる傾向にあるが、振りやすさや、フェースコントロールの扱いやすさといった部分で良し悪しが出てくる。高MOIのクラブは実際に試打をして、フィーリングに違和感がないかを確かめてから使い始めることをおすすめする。

軽量だから速く振れるわけではない

今回、唯一の海外メーカーとなるキャロウェイ「エピック MAX FAST ドライバー」は、ヘッド性能に限れば今春モデルの「エピック MAX ドライバー」と大きな変わりはないという。異なるのは、ヘッド重量を約185gに落とし、シャフトやグリップも軽量にして、ヘッドスピードを向上させる設計となっている点だ。軽量ドライバーは確かにヘッドスピードが上がる恩恵を受けやすいが、ゴルファーによっては重い方が速く振れるケースもあるので注意したい。

2021年モデルの新作ドライバーの選び方は?

今秋発売のドライバーを見ると、全般的に日本人ゴルファーの平均的なヘッドスピードに合わせられた印象を受ける。三田コーチは「海外ブランドのような低スピン化よりも、日本ブランドのように球が上がってくれる進化の方がゴルフがラクになります。ヘッドスピードの違いにもよりますが、低スピンで一発の飛距離性能を求める人は外ブラ、スピンがある程度入って、ラクにゴルフをしたい人は国産ブランドを選ぶと良いでしょう」とクラブ選びのポイントを示した。
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