エイミー、桑木―浮上の舞台裏

チーム・協会

【<Photo:Ken Ishii/Getty images>】

QTファイナルステージ 葛城ゴルフ倶楽部(静岡県)第3日

 QTファイナルステージは2021年というより、人生を左右する大事な4日間。形振りなどかまってはいられない。1打でも少なく―通算1アンダーへ浮上した。前日の71位タイから17位タイへ。10番スタートの裏街道から、ひとまくりの猛チャージだった。

 エースパターはオデッセイ。サブが今、JLPGAツアーで話題のトラスである。ちなみに、大活躍したのは、エースだった。「きのうまで、ちょっと打ち切れなかったけど、きょうはしっかりストロークできた。あまりに調子がいいから、サブのトラスは使っていません。でも、お守りとしてすごく心強かったです」と言葉が弾む。そして、「最終日も、パターを2本で行きます」と宣言した。

 一方で、決めるのはパッティングだが、その前にチャンスを演出しなければならない。ショットで大活躍は8I。特に見事だったのは16番の第2打だろう。8Iを抑え気味で振り抜く。ピンそば50センチへ、技ありのシーン。1バーディー、1ボギーの後、このホールからすさまじいバーディーラッシュがスタートしたのだ。

 今年、最終プロテストに合格した。JLPGAツアー2戦、ステップ5戦へ出場。すべて予選突破を果たしている。「エリエールレディスから調子が上がっている。いい感触です。あしたの目標は、きょうと同じスコア。頑張ります」と笑顔で語った。

 一方、エイミー・コガは第1日、首位スタートを決めたが、第2日は強風に苦しみ、77で11位タイへ後退。しかし、この日は安定したプレーで再上昇の9位タイだった。「最後の3ホールがバーディー、バーディー、パー。とてもうれしい。きのうの前半は、いまひとつ。それでも後半がパープレー。スコアは良くなかったけど、前向きになれた大きな要因です。最終日もバーディーチャンスをものにします。」と話している。

 さらに、意外なエピソードを…。「見た目が、あまりよくないけど」と前置きし、「プレー中、ガムを噛むようにしたら、リラックスできるようになりました」という。というのも、「きっかけは、アドレナリンが出すぎるからです。スタート前、とても調子がいいのに、大叩きするのはなぜかなぁ、と考えました。対照的に不安があるときは、プレーが安定。つまり、プレー中に力が入りすぎる。特に、今回はミラクルショットを狙っているわけではありません」と続けた。

 勝利を勝ち取るには、試合へ出場しなければチャンスはない。22年の飛躍を目指し、最終日に賭ける。今大会は、さまざまな舞台裏があった。
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