アイアンをクリーンに打てない理由は?飛距離アップ術を伝授!

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今回はゴルフコーチ吉本巧さんに、アイアンをクリーンに打って飛距離アップさせる方法をご紹介いただきました。アイアンでなかなか芯で打てない、クリーンに打てない、もしくはボールを押せないという人、必見です。

アイアンをクリーンに打って飛距離アップ

結論から言うと、アイアンでアドレスを構えるときに、ヘッドのソール部分をすべて地面につけてはいけないということです。ヘッドのソールを地面にすべてつけてる人は、アイアンがナイスヒットできない原因になってます。

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ソールがすべて地面についてるこんな状態で、アドレスを構えてはいけません。

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トゥ側がちょっと浮いた状態でアドレスするのが理想的な状態です。トゥ側を浮かせるというのはこういうイメージです。

トゥ側を浮かせる度数には個人差があり、最小で5度〜最大15度くらい浮かせるのが理想的です。

決まった度数ではなく、自分に合った浮かせる度数分をアドレスで浮かせてスイングしましょう。

浮かせる理由のメカニズムを説明

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分かりやすくするために大きなアイアンヘッドを使って解説します。

アドレスでトゥ側を浮かせないといけない理由は、インパクトとアドレスではシャフトの位置や体の動きが異なるからです。


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それを体全体を使って紹介していきます。アドレスを構えた状態からインパクトするとこうなります。

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逆に向くと、アドレス時の腰の位置とインパクトの腰の位置が違います。

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体の右側から見ると、アドレス時には左のお尻は見えないです。インパクト時は腰が回転するので左のお尻や左の太ももがちょっと見えますよね。腰が回転してインパクトするようなかたちになるんです。

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腰の回転の度数も個人差があります。例えば女子プロ選手になると、めちゃめちゃ腰が回転してお尻がいっぱい見える選手がいます。

腰がインパクト時にアドレス時より回転することによって、左のお尻が後ろに回るんです。そうするとお尻がボールから遠くなるイメージなるので、左の腰の上についている左の肩の高さがちょっと高くなるんです。

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逆に向いて構えてみると分かりやすいですが、インパクトで腰が回ることによって、左の肩が高くなります。それによってグリップがつり上げられて腰が回転することで、アドレス時よりもグリップの位置が高くなるのです。

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左の肩が高くなることでグリップがつり上げられて高くなり、シャフトが前方向に移動しインパクトするということになります。

シャフトの移動する度数が、平均すると少ない人で5度程度、多い人で15度程度移動します。

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私の場合、7番アイアンでアドレスからインパクトまでシャフトが12度移動します。

例えば、私の場合アドレスで地面に全部ソールをつけている場合、私は12度移動するタイプになるのでそのままインパクトすると、逆にヒール側が12度浮いてしまうことになります。これがトゥダウンといって、トゥ側でしかボールが打てなくなり、ヒール側が浮いた状態になるんです。

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実はシャンクになってる人は、このアドレスのライ角とインパクトのライ角の足し算引き算が正しくできてないので、アドレスのライ角を調整すると改善することがあるんです。

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アマチュアゴルファーは圧倒的にトゥ側を浮かせる度数が足りない人が多いです。

最初からトゥ側を浮かせてる人が少なくて、多くの人がそもそも浮かせてない、もしくは度数が足りないことがあります。

トゥ側を浮かせる手順

ヘッドのトゥ側を浮かせるときの手順には、絶対にしてはいけない注意点があります。それは「両足の位置を先に決めること」。例えば、今まで通りアドレスして足の位置も決めて純粋にヘッドのトゥ側を浮かせるのはよくないです。

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正しい手順
まずヘッドのトゥ側をちょっと浮かせます。それによりグリップの位置が低くなります。

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グリップの位置が低くなることで、グリップに合わせて上半身の前傾姿勢を深くします。

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最後に両足の位置を決めるという手順で行ってください。

大体ヘッドのトゥ側を浮かせてグリップが低くなって前傾が深くなると、いつものボールより離れて構えるようなイメージになるので、ボールに近づかないように足の位置を最後に決めるということを意識してみてください。

まとめ

アドレス時にはソールを全てペタンと地面につけないで、トゥ側を浮かせて構えることでクリーンにボールを打てて飛距離を出すことができるようになります。

今回の内容は主にアイアンになりますが、原理は全てのクラブで応用できます。全ての番手でインパクトはアドレスの再現にはならないことは同じなんです。

さらに、スイングの大きさによって移動する度数は比例して変わっていきます。今回は7番アイアンで大体5度から15度くらい移動すると言いましたが、番手が上がっていくとシャフトの長さが長くなっていくので、移動する度数分も大きくなっていくんです。

7番から5番と下がっていくと、スイングが小さくなってシャフトも短くなって移動する度数が小さくなります。

例えば、ウェッジだと7番アイアンほどは移動しないことになるんですが、ウェッジであってもドライバーであっても、どちらもアドレスとインパクトではグリップの位置がアップするので、アドレスの時にはトゥ側を浮かせないといけないことになります。

今回のアドレス時にトゥ側を浮かせるドリルは、直ぐいつでも変えることができると思うので、練習場へ行かれた機会には、自分にとってヘッドのトゥ側を浮かせる最適な角度を探してみてください。

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今回のドリルで上達したら、ぜひ以下のアイアンを使ってラウンドしてみてください。

・テーラーメイド SIM2 MAX
・キャロウェイ APEX TCB
・タイトリスト T100S
・PING i59
・スリクソン ZX5

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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