男子U22日本代表:スプリングキャンプ ーCamp1ー 開催報告「スタンダードを上げることがマスト」西田優大選手
【JBA】
例年、大学生のオリンピックであるユニバーシアードへ向けた強化対象となるこの世代。しかし、前回大会(2019年)から16チームの狭き門となり、2017年大会で24チーム中20位だった男子ユニバーシアード日本代表に出場権は与えられませんでした。2021年8月に開催が予定されている中国大会への出場も、現時点では確約されていません。合わせて、特別指定として卒業を待たずに、Bリーグで活躍する選手も増えています。網野ヘッドコーチは参加選手に対し、「将来どうなりたいか?」と問いかけ、このキャンプはスタートしました。
「ただ選考されて、キャンプに参加しているだけでは得るものもなかなかありません。最初の2日間は、自分がどうなりたいかを選手たちは見つめ直していました。そこから段々と意識が上がり、集中力も高まっていき、練習の質も上がっています」と網野ヘッドコーチは、日を追う毎にその変化を感じていました。ミスが目立つのも「新しいことに取り組んでいる証拠です」とポジティブに捉え、それぞれが目指す選手像へと向かっています。
【JBA】
現役時代は長きに渡って日本代表として活躍し、キャプテンも務めてきた網野ヘッドコーチにとって日の丸をつけて戦うプライドは今も変わりません。プロチームのコーチとしてセカンドキャリアを進む選択肢もあった中で、「日本代表へつながる選手を育成したい」という信念を持ち、あえて大学で指導する道を選択しました。網野ヘッドコーチは以下のような思いで、このキャンプに携わっています。
「U22は最後の育成世代です。プロになったら、ビジネスライクなバスケになってしまうものです。勝つためであり、選手の人気も評価され、逆にヘッドコーチの戦術に合わなければカットされる選手も実際に見てきました。プロの世界で生き残るためにもいろんなプレーができる方が良いですし、対応力を上げてもらいたいと思っています。ここは最後の育成の場であり、いくらでも挑戦できる機会です。これまで学んできたことの良い部分と悪い部分を自ら選択し、ヘッドコーチに求められているものをすぐに理解し、変化できるような選手を目指して、このキャンプではいろんなことを挑戦させています」
網野友雄ヘッドコーチ 【JBA】
特別指定選手たちにとってはこの1ヶ月間、平日はこのキャンプに参加し、週末はBリーグに出場する忙しい日々となります。「1日も休む暇がなくオーバーワークになってくるとは思います。でも、高校生は体力があり、今はその体力面も伸ばしていける時期です。この日程も高校生にしかできないとも思っています」という河村選手。練習後のケアなどを徹底し、コンディションをさらに上げてBリーグへ戻せるようスタッフたちも細心の注意を払っています。
河村勇輝選手 (福岡第一高等学校3年 / 三遠ネオフェニックス) 【JBA】
このキャンプ中はキャプテンなどを決めない方針であるからこそ、一人ひとりのリーダーシップが重要になります。「網野ヘッドコーチは誰が発言しても良い状況は作ってくれています。思っていても言いにくい人もいるので、自分から積極的に発信して行こうと思っています」と最上級生となる責任感も出てきました。唯一、日本最高峰の練習を経験しているからこそ「当たりの強さも分かっています。まだそのレベルが分からない選手が多いですが、その中でも(八村)阿蓮や吉井(裕鷹)、佐土原(遼)が積極的にぶつかってくれています。そこで引いてしまう選手がどうしてもいますが、そのスタンダードを上げることがマストだと思っています」と話す西田選手は、このキャンプのキーパーソンとして注目です。
次回“Camp2”は2月24日 (月) 〜28日 (金) の期間、大東文化大学にてディフェンスの育成を行っていきます。
西田優大選手 (東海大学3年 / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ) 【JBA】
嶋田 裕斗 (日本大学3年)
吉井 裕鷹 (大阪学院大学3年)
川真田 紘也 (天理大学3年)
西野 曜 (専修大学3年 / 秋田ノーザンハピネッツ)
斎藤 諒馬 (青山学院大学3年)
山口 颯斗 (筑波大学3年 / 宇都宮ブレックス)
三森 啓右 (筑波大学3年)
西田 優大 (東海大学3年 / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
飴谷 由毅 (大東文化大学3年 / 富山グラウジーズ)
井上 宗一郎 (筑波大学2年)
寺澤 大夢 (専修大学2年)
大倉 颯太 (東海大学2年 / 千葉ジェッツ)
宮本 一樹 (早稲田大学2年)
佐土原 遼 (東海大学2年)
八村 阿蓮 (東海大学2年)
キング 開 (専修大学2年)
関屋 心 (白鷗大学1年)
中村 拓人 (大東文化大学1年)
河村 勇輝 (福岡第一高等学校3年 / 三遠ネオフェニックス)
三谷 桂司朗 (広島皆実高等学校3年 / 広島ドラゴンフライズ)
市川 真人 (静岡学園高等学校3年)
横地 聖真 (福岡大学附属大濠高等学校3年)
脇 真大 (岡山商科大学附属高等学校3年)
木林 優 (福岡大学附属大濠高等学校3年)
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