長友佑都選手も実践!太らない体を作る「ファットアダプト食事法」とは

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【Getty Images】

サッカー日本代表として3度のW杯出場経験を持つ長友佑都選手が実践している「ファットアダプト食事法」。アスリートの体を支えるメソッドが、実はダイエットにも効果的!毎日の食事を少し工夫することで、体質を根本から改善し、スレンダーな美ボディを叶えることができるのです。その具体的な方法を、ファットアダプト食事法を長友選手と共に作り上げ、全てのレシピを監修している長友選手の専属シェフ、加藤超也さんにお聞きしました。今回は「糖質」の賢いとり方について。

痩せやすい体へ導く「ファットアダプト食事法」とは

ファットアダプト食事法は、長友選手のパフォーマンス向上のために考案された食事法です。そのメソッドは「糖質を適度に減らし、良質な脂質を摂取する」というもの。この食事法が、なぜ、ダイエットにも効果的なのでしょう?
「まずは、太る理由から説明しますね。糖質は、ご飯やパン、パスタなどの炭水化物に多く含まれています。これらを、毎日の食事で多くとると、食後に血糖値が急上昇。膵臓からインスリンが大量に分泌され、血糖が筋肉や肝臓に取り込まれることで血糖値は下げられますが、それでも余った血糖は中性脂肪として脂肪細胞に取り込まれることに。その結果、脂肪細胞が肥大化し、太りやすくなります。
また、インスリンには体脂肪の合成を促し、分解をストップさせる働きがあり、その働きによっても体脂肪が蓄積されやすくなり、太りやすくなるのです。
ファットアダプト食事法で糖質を適度に減らすと、こうした脂肪の蓄積を抑えることができ、ダイエットにつながりやすくなります。と同時に、糖質の摂取量が減ると、糖質からエネルギーを確保することが難しくなるため、脂質がエネルギー源に。脂質は、エネルギーになる過程で脂肪を燃やす着火剤になるので、良質な脂質を積極的にとると“アブラでアブラを燃やす”サイクルが体にでき、余分な脂肪を燃やして、やせやすい体になるのです」(加藤シェフ)

【Photo by Kenji Yamada】

ファットアダプト食事法を実践するために知っておきたいこと:自炊編

ファットアダプト食事法を実践するには、食後の血糖値の上がりやすさを知ることが大事。血糖値のチェックは、医療機関などを通して「持続ブドウ糖測定(OGM)」で行うことができます。OGMを使わない場合は、下記の項目をチェック。自覚がある人は食後高血糖をおこしている可能性があります。
・糖質を多く含む食事をとると眠くなる
・糖質を多く含む食事をすると集中力が持続しない
・食べすぎている自覚がないのに太りやすい
これらの自覚がなくなるまで、毎日の食事で糖質量を下げるのが、ファットアダプト食事法のポイント。ただし、極端に糖質の摂取量を下げるのは逆効果。1食20g未満にならないように気をつけましょう。食事に含まれる糖質量は、文部科学省の「食品データベースデータ」に記載されているので参考にしてください。

主食で糖質を控えることがダイエット成功の秘訣

毎日の食事で最も多く糖質をとっているのが、ご飯やパン、麺類などの主食。つまり、主食の摂取量をコントロールすることが、ファットアダプト食事法の成功のカギと言えます。
1食の糖質の適正量は人によっても異なりますが、一般に血糖値が上がりすぎない糖質量の目安は30g前後。これを踏まえて考えると、ご飯はお茶碗2/3杯(糖質36g)、食パンは6枚切り1枚(糖質27g)、そばとうどんは半人前(糖質27g)、スパゲッティ1/2皿(糖質33g)を目安に摂取するのがベター。(※g数はいずれも概算)

一汁三菜のスタイルでファットアダプト食事法を実践

ファットアダプト食事法は、日本人が古くから親しんできた一汁三菜のスタイルをとります。三菜では、メインのおかずの主菜1品+サブのおかずの副菜2品を摂取。主菜でチョイスしたいのは、1食分で多くのたんぱく質と脂質を摂取できる肉類、または魚介類。昼食を鶏肉にしたら、夕食はブリというように、1日のうちで肉類が魚介類を両方食べるのがベスト。
1日に必要なたんぱく質量の目安は「とくに運動をしていない人の場合、体重1kgあたり1.0g」。肉類と魚介類は「手のひら1枚分の100gで、15〜20gのたんぱく質がとれる」と覚えておくと便利です。
副菜には、野菜やキノコ、海藻類などに、たんぱく質と脂質をプラス。
「ブロッコリーなどの茹で野菜に、茹でたタコやエビ、卵などを入れたり、ホウレンソウや小松菜などの青菜のおひたしにシラスをトッピング。キノコ類にたんぱく質をプラスする場合は、椎茸やエリンギをハムやアンチョビでソテーを。海藻類にたんぱく質をプラスするなら、ヒジキにツナやアジのなめろうを入れたり、ワカメと茹でダコで酢の物にするといいですね」(加藤シェフ)
主菜や副菜でとれなかった野菜、キノコ類、海藻類や、たんぱく質の不足分を味噌汁やスープの具材にし、一汁にすると、栄養バランスのいい食事になります。
「自動献立提案サイト『ファットアダプト』では、現在25万通り以上の献立を提案しています。是非チェックしてみてくださいね。」(加藤シェフ)

【Photo by Kenji Yamada】

ファットアダプト食事法を実践するために知っておきたいこと:外食編

外食をするときも、一汁三菜のルールを守ると、ファットアダプト食事法を実践しやすくなります。その上で注意すべきは、定食店ではご飯の量。自分の糖質の適正範囲内に、ご飯の量を調整しましょう。主菜は、鮮魚の刺身や焼き魚をファーストチョイス。肉類を選ぶ場合は、油の酸化が心配なトンカツや唐揚げを避け、ハンバーグや豚肉の生姜焼きなどがベター。副菜は、生卵や冷奴、納豆などのたんばく質をオーダー。ファミレスの場合も同様に、定食メニューを選ぶとファットアダプト食事法を実践しやすいです。
ファストフードで食事をする場合、ハンバーガーチェーン店ではチーズバーガーなど、たんぱく質と脂質の両方をとれるものをメインに、サイドディッシュには野菜サラダを。牛丼チェーンやうどん・そばのチェーン店では、ご飯の量を調節できる定食メニューを選び、主菜は焼き魚か豚肉の生姜焼きなどを。副菜には野菜サラダ、卵、冷奴、納豆などから2〜3品選択するのが◎。味噌汁は具沢山の豚汁などを選び、たんぱく質の不足を補いましょう。コンビニを利用する場合は、掲載されている糖質量をチェックし、適正範囲内のものをチョイスするのがベスト。
教えてくれたのは…加藤超也シェフ

【Photo by Kenji Yamada】

株式会社Cuore所属、?友佑都選手専属シェフに就任。2016年よりイタリア「インテル・ミラノ」、トルコ「ガラタサライ」での食コンディションサポートに従事。2018年トルコリーグ優勝、2019年トルコリーグ優勝カップ戦優勝の2冠に貢献。書籍『ファットアダプト食事法』レシピ監修。その他さまざまな競技のトップアスリート、タレント、モデルへの食事指導、料理レッスンに携わっている。書籍『長友佑都のファットアダプト食事法 カラダを劇的に変える、28日間プログラム』を実践する専用レシピサイトが話題に。Instagram:cuore_kato

長友佑都のファットアダプト食事法 カラダを劇的に変える、28日間プログラム 【長友佑都のファットアダプト食事法 カラダを劇的に変える、28日間プログラム】

Photos by Kenji Yamada
Text by Minako Noguchi
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著者プロフィール

世界のヨガ情報を発信するニュースメディア。ボディメイクに役立つポーズや不調を解消するメソッドのほか、ファッション、ヘルシーフード、ヨガを愛する著名人へのインタビューなど、ビューティ&ヘルス系の最旬トピックスを配信します。

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