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データスタジアム株式会社

セ・リーグ投手部門:山口俊(巨人)

【データ提供:データスタジアム】

 セ・リーグの投手で最も高いWARを記録したのは、山口俊(巨人)で6.4。移籍3年目となった今季はキャリアハイとなる15勝を挙げ、初の最多勝のタイトルを獲得した。今季はフォークの切れ味が抜群で、投球回(170回)を上回る188奪三振を記録し、こちらも初の奪三振王のタイトルを獲得。セイバーメトリクスでは投手の奪三振を高く評価するため、リーグトップのWARにも大きく寄与している。

最多勝に加え、セイバーメトリクスでは高く評価される奪三振もリーグ最多を記録した巨人・山口 【写真は共同】

 2位の今永昇太(横浜DeNA)は勝利数(13勝・リーグ2位)、奪三振(186・同2位)、防御率(2.91・同3位タイ)と主要なタイトルで軒並み上位につける活躍で、リーグ2位のチームに大きな貢献を果たした。本塁打の出やすい横浜を本拠地としながら安定した投球を続けられたのは価値が高く、5.2を記録したWARに反映される結果となっている。昨季は4勝11敗と不振に陥りWARも0.5にとどまっていただけに、信頼を取り戻す一年となった。
 3位の西勇輝(阪神)は移籍初年度で自身6度目の二ケタ勝利をマーク(10勝)。抜群のコントロールはセ・リーグでも十分に機能し、与四球率1.88はリーグ2位だった。長いイニングを投げ抜くことを重視する西だが、今季の172回1/3はキャリア最多。セイバーメトリクスでは投球の質に加えて量(≒投球回)も評価の上で重要な要素であり、投手のWARトップ3に食い込むことで己の信条の正しさを示した。
 最優秀防御率の初タイトルに輝いた大野雄大(中日)は、WARランキングでは7位。リーグ最多の177回2/3を投げるなど質と量の両面で結果を残しているように見えるが、本拠地・ナゴヤドームの投手有利な環境による補正を受けた結果、数字が伸び悩んだ格好となった。とはいえ0勝3敗、WAR-0.4という昨季の大不振を考えると素晴らしい復活劇といっていいシーズンで、来季もエースとしての活躍が期待される。

※データは2019年シーズン終了時点

(文:データスタジアム株式会社 野球アナリスト 佐々木浩哉)

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日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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