データで振り返る2019上半期重賞レース MVP級の活躍はこの馬だ!

JRA-VANデータラボ

2019年上半期の平地重賞(3歳)優勝馬や配当一覧

表2 ※フィリーズレビューは1着同着/まだグレードのない葵Sは除く 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて3歳重賞を見ていくことにする。優勝馬の一覧は表2の通りで、複数回名前が上がったのはワイドファラオ1頭だけとなった。今春のクラシック戦線、そしてNHKマイルCでは有力と目された実力馬がいたものの、人気通りで収まることがなかった。特に日本ダービーのサートゥルナーリアや、NHKマイルCのグランアレグリアは圧倒的人気を集めながらも3着以内に入ることすらできなかった。

 一方、オークスのラヴズオンリーユーは前走で忘れな草賞を、ダービーのロジャーバローズは前走で京都新聞杯を使って、優勝した。桜花賞や皐月賞を使わなかった馬が勝ったことになる。昔と比較するとローテーションは多様化しており、常識と思われていた考えが通用しなくなっている。休養明けでもしっかりと仕上がり、結果を残してくる馬も増えている印象だ。なおかつ、今年の3歳クラシックは各馬の力が非常に接近していたということだろう。この秋の秋華賞や菊花賞も激戦になりそうだ。

 配当面を見ると、4歳(3歳)以上の重賞に比べると、馬連万馬券となったレースが多かった。特にNHKマイルC、オークス、日本ダービーと立て続けに波乱が起きたのは、かなりめずらしいケースのように思う。また、京都のレースはすべて3連単が10万円以上の高額配当となった。

文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。

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