恋愛にまつわる心理学|幸せな恋愛をするために知っておきたい「恋のSVR理論」とは

ヨガジャーナルオンライン

【Getty Images】

「やっと訪れた素敵な出会い。今回こそは成就したい!」と思うあなたへ。実は恋愛をスムーズに進めるためのコツがあるってご存知ですか?恋愛にまつわる心理学を知り、今度こそ素敵な恋愛へと発展させていきましょう。臨床心理士でもある筆者が、あなたの恋愛をあと一歩進めるコツをお伝えします。

恋愛がうまくいくコツって?

もうすぐやってくる夏。夏は何かとイベントや飲み会など、出会いの場所の数も自然と増えてきますね。「今回こそは真剣なお付き合いをしたい!」と考えている方もいれば、「もうパートナーとの付き合いも長くなってきたし、そろそろ結婚へとつなげていきたい!」と真剣にパートナーとの将来を考えている方もいることでしょう。どんな段階であれ、恋愛がうまく行く時はハッピーな気分でいられるものですが、一方でうまく行かないときはどうでしょう?「振られてしまったのは自分がいけないから。」とか、「自分には異性を見る目がない。」「もう恋なんて二度としない!」など、過度に自分を責めたり、あるいは必要以上に恋愛をすることに対して、否定的になったりしていませんか?

恋愛について「人と人とのことだから、先のことなんて分からない。成るようにしか成らない。」そんな風に諦めを感じているあなた。実は恋愛にもある程度段階があって、その段階を乗り越えられると成就する可能性が高まるって知っていますか?恋愛を良い方向に進めたいと願うすべての人たちへ伝えたい、恋愛にまつわる心理学があります。

SVR理論とは

アメリカの心理学者である、バーナード・マインスタインが提唱した【SVR理論】によると、恋愛では2人の関係が深まってくるにつれて、相手に求めるものが変わり、その段階を乗り越えることができると恋が成就しやすいと言われています。

まずは、恋愛の初期、出会いの時期に必要なS(Stimulus=刺激)。刺激と言う言葉のように、相手と交際するまでに必要なのは、相手の目を引く容姿の美しさやファッション性、社会的地位の高さ、話の面白さなど、初対面の相手にも分かりやすく伝わる、表面的な部分がいかに魅力的であるかが必要と言われています。

次の段階はV(Value=価値観)。交際がスタートしたら、お互いが共有できる価値観があることが必要だと言われます。例えば、共通の趣味があること、あるいはお互いの趣味に理解を示せること、生活や人生への価値観がどれくらい相手と一致しているかということ。最初は表面しか見えていなかったところが、段々と相手の内面の部分が見えてくる段階になってくると言えるでしょう。

最終段階はR(Role=役割)。お互いがお互いを補い合えるか(相補性)が重要な段階に入ってきます。これからの先の人生を共にしていくパートナーと考えた時に、それぞれが役割を果たしながら支えあって生きていけることが理解できることが大きなポイントとなっていくでしょう。

この3つの段階は時に重なっていたり、あるいは時期や環境によってバランスが変化していくもの。「この時期までに必ずこの段階を踏まないと!」といった決まりはありません。しかし、関係がうまくいっているカップルたちに共通しているのは、ある段階をしっかりと乗り越えていることなのです。

大切なのはV(Value=価値観)

残念ながら、多くのカップルがこの【価値観】の段階を乗り越えることができずに、関係にピリオドを打ってしまうことが多いのです。一致するのはなかなか難しいかもしれないけれど、相手と良い関係を作っていくために私たちができることはあります。

? 相手のことを知ろうとする気持ちを持つ
ヨガ哲学に、【アステーヤ】という教えがあります。これは人のものを盗らないという意味の教えですが、「相手の思考や考えを否定し、奪わない」ということも言えるでしょう。どうしても「自分の意見が正しい」と思いがちで、それがパートナーとのうまくいかなさになっているとしたら、まずは相手の考えを知ろうと心がけることから始めましょう。

? 自分を知り、自分を受け入れる
恋愛なのになぜ自分?と感じる人もいるかもしれません。しかし、自己受容(=ありのままの自分を受け入れること)することは、恋愛をする中でとても大切なこと。自分の外見も内面、育ってきた環境など、変えられないものがあるのも事実。自分の限界を知ると、良い意味で【諦める】ことができるようになります。特に恋愛関係においては、自分の意志だけではどうにも変えられないことも多々あるでしょう。変えることができないものを見極め、人間の持つ不完全さを受け入れられるようになって初めて、パートナーと深い関係が築けるのかもしれません。

恋愛が育っていくには段階があることを知っておくと、新しい恋が生まれた時にいつもより客観的な自分でいられるかもしれません。また、内観(=自分の心の動きや精神状態を観察すること)ができるようになることも、充実した恋愛関係を築く上で鍵となるでしょう。ヨガの教えや心理学を知り、あなたの恋愛がより充実したものになることを願っています。

ライター/南 舞
臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。
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著者プロフィール

世界のヨガ情報を発信するニュースメディア。ボディメイクに役立つポーズや不調を解消するメソッドのほか、ファッション、ヘルシーフード、ヨガを愛する著名人へのインタビューなど、ビューティ&ヘルス系の最旬トピックスを配信します。

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