「ちょうどいい飛び系」は本当か?APEXアイアン新旧モデルをトラックマンで打ち比べ

GEW(月刊ゴルフ用品界)

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永井プロにキャロウェイ『APEX』アイアンの新旧モデル(19年モデルvs16年モデル)の比較テストをしてもらった。

新モデルの触れ込みは、ちょうどいい飛び系 軟鉄鍛造アイアンとのこと。このフレーズから製品対象者は、軟鉄鍛造の所有感や打感を好む上級者。

試打結果はいかに?

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『APEX』アイアン新旧モデルの違い

新旧モデルはボディは軟鉄鍛造、フェースは360フェースカップと構造的な違いはないものの、新モデルはヘッド内部にウレタン・マイクロスフィアと呼ばれる衝撃吸収材を注入。

より反発力を高めて飛距離を伸ばすという要素が取り入れられた。

ぶっ飛ばなくてもいいけど、アイアンもできれば飛ばしたいと願うゴルファーに向けたアイアンだ。

永井プロ『APEXアイアン』試打インプレッション

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まず、構えた印象ですが、旧モデルはどの番手においても少しグースネックになっており、重心位置もやや深め。

それに加えて、フェースの弾きも強く感じますし、全体的にインパクトの挙動が強いですね。それが弾道の高さやつかまりやすさにつながっている印象。アマチュアゴルファーに向けてやさしく仕上げたモデルでしょう。

一方、新モデルは旧モデルよりもストレートネックになっていて目標に真っすぐ構えやすいですね。そして、打ってみると軟鉄鍛造らしいソリッドなインパクトのフィーリングがあります。

飛んでラインも出る万能アイアン

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そして、ヘッドの挙動が少なく直進的に動く特徴があるので厚いインパクトになりやすい。狙ったところにストレートにボールを飛ばせます。

トラックマンのデータだと、5番でボール初速56m/s、キャリー190ヤード、トータル207ヤードと新旧モデルともほぼ同じでした。

ただ7番と9番では明かに新モデルのボール初速が2〜3m/s上がり、トータルでは2ヤードほど(7番:185ヤード、9番:166ヤード)飛距離がアップしました。

新旧モデルともにフェースカップですが、新モデルの方がインパクトは厚いですね。また、インパクトの挙動もしっかりと抑えているので、操作性もいい。それがシンプルな直進性の高い弾道につながっています。

GEWスタッフ・片山(筆者)の試打インプレッション

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永井氏に続いて、本誌記者の片山三将がテスト。ドライバーのHSが43m/sほどと平均的だが、目下の悩みはシニア入りして身体の切れが悪くなったこと。

アイアンの引っ掛けやそれを嫌がりプッシュアウトなどボールが散る原因になっているようだ。

何とかアイアンショットの安定を図り、パーオン率を高めたい。そんな思いでテストに臨んだ。

直進性が高くつかまり過ぎない パーオン率が上がりそう

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まずは、旧モデルの9番をテストした。永井氏が評価した通り、ややグースネックでアップライトな顔つき。やさしくボールがつかまるという印象だ。

そして、打ってみると自分が狙ったラインよりも少し左に飛んでいく。決して悪くないショットだが、ピンを狙いたいショート番手では少し不満が残る。そこで新モデルの9番をトライした。

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見た目は旧モデルに比べるとストレートネックで目標に向けて構えやすい。その一方、ボールを包み込むような柔らかいフォルムなのでボールがつかまらない感じはない。

打ってみると、しっかりした打感でほど良い弾き感もある。弾道は落ち際でややフェードしゆっくり着弾した。実際にトラックマンのデータを見ると別掲の通り、新モデルの方がキャリー、トータルともに6ヤード伸びている。

ライン出しができたフェードで飛距離がアップしているのは、想定以上の結果だ。

7番アイアンは?

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次に旧モデルの7番を打ってみた。9番同様、少しグースがありアップライト。こちらもボールがつかまりそうな安心感はある。

ただ、引っ掛けてグリーンを大きく外したくない番手。それを嫌がったのか、今度は少しフェースをめくってしまいやや吹け気味のプッシュアウトが出た。打感は弾き感もあるし悪くなかったが、結果があまりよくない。

一方、新モデルの構えた感じはストレートネックだがボールはつかまりそう。ミドル番手になると、ボールを吹かして距離をロスしたくない。この辺りのゴルファー心理を微妙に汲んだ顔付きだ。

ただ、打ってみると左に行かない。直進性が高い弾道で最後にフェードして目標付近に着弾した。トラックマンのデータでは新モデルの方がキャリーで6ヤード、トータルで5ヤードアップ。強い弾道であればフェードでも飛ぶことを実感。

5番アイアンは?

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そして、最後に5番を打ち比べたが、結果から言うと新作の方がキャリーで4ヤード、トータルで8ヤードアップした。旧モデルも真っすぐは飛んだが、少しラインが左にずれたのに対して、新モデルはほぼストレートに飛んで行った。

印象に残ったのは打ち出し角の高さ。ボール初速は1m/sアップとほぼ旧モデルと変わらなかったが、打ち出しが高い。その分、飛距離が伸びたようだ。

全体的な印象としては、旧モデルはボールがやさしくつかまるという点で優れているが、新モデルはアイアンらしい方向性の良さに切れ味とソリッドな打感、そして強い弾道を兼ね備えた総合力の高いモデルと感じた。

筆者のようなやさしいアイアンだと方向性が安定しないゴルファーだけではなく、アイアンにソリッドな打感、直進性、飛距離を求める上級者まで、幅広い層が使用メリットを得られる。それが『APEX』の新モデルだ。

【永井延宏プロ】
1969年埼玉県生まれ。アメリカ・オーストラリアでの経験をもとに、グローバルな視野と独自のティーチングメソッドを構築。NPO法人ゴルフアミューズメントパークの理事として、ゴルフ市場の発展や指導者の育成にも携わる。2006年度レッスンオブザイヤー受賞。
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著者プロフィール

1978年2月創刊のゴルフ産業専門誌「月刊ゴルフ用品界」(GEW)を発行。2000年5月から影響力のあるコアゴルファーを対象にネット情報を発信するウエブサイト「GEW」を立ち上げた。各種業界団体と連携、ゴルフ市場活性化への活動も推進中。

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