日本ダービー、オークスで好走するために 「1月末」時点で必要な実績は?
オークス馬の1月末時点における「前走」と「次走」(2000年以降)
表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
一方、1月末時点の勝利数を見ると、20頭中8頭は1勝以下だった。ダービー馬(表1)の19頭中4頭に比べればかなり多く、オークスのほうが「まだ間に合う」可能性が高い。ただ、これら8頭中7頭は「次走」1着、残る1頭・15年のミッキークイーンも重賞2着で賞金を加算している。いくらオークスまで間があるとはいえ、2月以降にまだもたついているようでは厳しくなる。
オークス2、3着馬の1月末時点における「前走」と「次走」(過去10年)
表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
なお、19頭中18頭は「次走」で3着以内。表3のオークス馬も20頭中18頭が「次走」3着以内となっており、オークス好走へ向けては2月以降の初戦で馬券圏内は確保したい。これは、表1〜2のダービー好走馬とはまったく異なるポイントだ。
以上、日本ダービーとオークスの1〜3着馬について、1月末時点での成績を調べてみた。さすがにダービー馬、オークス馬となると一定の条件をクリアしている必要がある。ただしオークスなら、やや出遅れていたとしても、今後の成長次第で勝利まで手が届く可能性はありそうだ。2〜3着であれば、ダービー、オークスともによりチャンスは大きくなる。
もちろん、これはあくまで過去の結果で、今年も同じとは限らない。たとえば08年のダービー馬・ディープスカイは、1月末時点で未勝利戦を勝ったばかり。「次走」の500万条件でも2着に敗れたが、その後ダービーを1番人気で迎えるほどの急成長を見せている。ペーパーオーナーゲームでの指名馬や、クラブの出資馬が、もし過去の傾向からは厳しく思われても、ここから大逆転する可能性を信じて応援したいところだ。
文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。