「世界の合田」が凱旋門賞を徹底解剖 新装パリロンシャンで浮上する馬は?
クリンチャーにとっては好転するであろう馬場状態
日本から唯一の参戦となるクリンチャー。元来が叩き良化型であることに加え、馬場が渋れば、ジャイアントキリングの可能性も。 写真は2018年京都記念 【netkeiba.com】
そんななか、G2フォワ賞(芝2400m)に出走したクリンチャー(牡4)は、逃げて粘れずに6着に終わったが、泥田と化したG1菊花賞(芝3000m)で2着となっているように、柔らかい馬場を得意とする同馬にとっては、不向きな馬場状態だったといえよう。1週間後の9月22日にパリロンシャンで行われた開催は、ペネトロメーター値3.3のBon Souple(=稍重馬場)となった。秋のパリは気候の変動が激しく、天気予報もアテにならないのだが、凱旋門賞当日がこれより乾いた状態になることは考えられず、つまりはクリンチャーにとって真価を発揮できる舞台設定になるものとみている。
有力候補は2頭の牝馬とフォワ賞を制したヴァルドガイスト
ほぼ1年にも及ぶ長期休養明けのブランクをものともせず、前走のセプテンバーSを完勝したエネイブル。実績は申し分ないだけに、今年も侮れない一頭だ。(C)racingfotos・TIS 【netkeiba.com】
昨年の覇者エネイブル同様、ヨークシャーオークスからの参戦となるシーオブクラス。3歳牝馬の凱旋門賞での成績は特筆すべきものがあり、戴冠への期待も高い。(C)racingfotos・TIS 【netkeiba.com】
今年のフォワ賞を制したヴァルドガイスト。前哨戦を含め目下、重賞4連勝中と勢いならメンバー屈指。一気の頂点獲りなるか。(C)racingfotos.com 【netkeiba.com】
その一方で、20頭の連対馬の半数近い9頭が、7番人気以下の馬だったという、馬券的には一筋縄でいかないのが凱旋門賞で、つまりはクリンチャーも含めて伏兵にも十分にチャンスがあるレースといえよう。