混戦続くスーパーGT コバライネン、バトンらを中心に熱戦中
例年以上に白熱するGT300
GT300クラスも熱戦が続く 【写真:吉田成信】
第4戦を終えてランキング首位につけているのが日産GT−R NISMO GT−3を使用するNo.11 GAINER TANAX GT−R(平中克幸/安田裕信)。日産が再びGT300クラスで栄冠をつかむべく、徹底的に各部を見直して開発した18年スペックのGT3マシンがようやく熟成し、第4戦タイで初優勝を挙げた。これでウエイトハンデが74キロに増えるため後半戦は苦しいレース展開が待ち受けるが、両ドライバーとも次回の第5戦富士戦に向けて自信を見せている。ライバルにとっては手強い存在になりそうだ。
ただ次戦の舞台となる富士スピードウェイはGT300クラスで唯一BMW M6 GT3を使用するNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー)が得意としており、同地で行われた第2戦も優勝を飾っている。
さらに第6戦のスポーツランドSUGO、第7戦のオートポリスはJAF−GT、マザーシャシー規格で製作された国産レーシングカーを使うチームが例年実績を残している。今年はNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/平手晃平)、No.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井翔)、No.18 UPGARAGE 86 MC(中山友貴/小林崇志)がランキング上位につけており、この2レースで高得点を獲得できれば最終戦でのチャンピオン争いに有利なポジションに来られそうだ。
その他にも、今年はアウディやランボルギーニ、ポルシェなど欧州マシンを使うチームも速さを見せており、チャンピオン争いの行方はまだまだ見えて来ない状況。「大混戦のシーズン後半」が繰り広げられていくだろう。
後半戦は8月4日〜5日に富士スピードウェイで第5戦が開催される。今回はシーズン中のレースでは最長となる「500マイル(約800キロ)」で争われるため、いつも以上に耐久レースの要素も加わる。また首都圏からアクセスもしやすい富士スピードウェイでのレースということもあり、例年以上に盛り上がる1戦になりそうだ。