生田監督「ハイレベルな投手陣」と自信 侍ジャパン大学日本代表24名が決定

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選手の宿舎での生活もチェック

侍ジャパン大学日本代表の指揮を執る生田監督。「ハイレベル」と高く評価する投手陣で日米大学野球、ハーレム・ベースボールウィークの優勝を目指す 【スポーツナビ】

「第42回日米大学野球選手権大会」(アメリカ/7月3日〜7月8日)及び「第29回ハーレム・ベースボールウィーク2018」(オランダ/7月13日〜22日)に出場する侍ジャパン大学日本代表メンバーが24日、神奈川県・平塚市で発表された。3年連続大学日本代表となる立命館大・辰己涼介(4年/社高)や最速156キロを誇る速球派右腕の東洋大・甲斐野央(4年/東洋大姫路高)、昨秋の大学日本一に貢献した150キロ右腕の日本体育大・松本航(4年/明石商高)ら24名が選出された。主将は国際大会経験豊富な辰己が任命された。

 全国の大学から50名が揃った今回の選考合宿。大学日本代表の指揮を執る生田勉監督(亜細亜大)は「今までとは違う野球の技術以外にも、いろいろな情報からの総合判断で選手を選考した」と24名の選出理由を語った。今年はノックや紅白戦の実技だけではなく、野球の動作解析を研究している筑波大・川村卓監督をスタッフに加えて、投手ならストレートや変化球の回転軸、打者ならスイングスピードを測量するなど科学的データも導入した。

 また、「海外では長距離バス移動や慣れない食事と日ごろ経験していないことを経験しなければならない。メンタルがタフな選手が必要」(生田監督)と、宿舎では50項目に及ぶアンケートで海外での適応能力を調査。それ以外にも日ごろ接することのないメンバーとの生活の中で食事量が減っていないか、夜の空いている時間の使い方はどうしているか、など宿舎での生活をチェックした。

打線の中心は主将を任された辰己

3年連続日本代表に選出された立命館大・辰己。主将にも任命され、「日本の勝利には彼にがんばってもらわないと」と生田監督も絶大な信頼を寄せる 【スポーツナビ】

 生田監督は「国際大会でカギを握る」投手陣に対しては「かなりのハイレベル」と自信を持つ。「ピッチャー中心にキチッとしたゲームプランで試合に臨みたい」と、先発は国際経験豊な右本格派の明治大・森下暢仁(3年/大分商高)、大学通算18勝左腕の早稲田大・小島和哉(4年/浦和学院高)、東京六大学リーグでベストナイン2回の技巧派左腕の立教大・田中誠也(3年/大阪桐蔭高)、今合宿で4イニングを被安打ゼロに抑えた松本らを想定。その後、細かくつないで、抑えにタテの変化球で空振りの取れる東海大・小郷賢人(2年/関西高)、闘争心むき出しで真っ向勝負ができる苫小牧駒澤大の伊藤大海(2年/駒大苫小牧高)を起用する予定だ。

 近年にないハイレベルな投手陣が揃ったことで、紅白戦4試合で合計11得点となかなか打線がなかなかつながらなかった。しかし、侍ジャパン大学日本代表スタッフはバットを振る力自体は、昨年のメンバーより上と高い評価をしている。

 打線の中心となるのは、今年のプロ野球ドラフト会議の上位指名候補でもある辰己。「走攻守3拍子すべてにおいてダントツで抜けている選手。彼にがんばってもらわないと日本の勝利がないというぐらいの期待を持てる選手」と生田監督も絶大な信頼を寄せる。辰己が1番か、3番か。直前まで辰己の調子を見極めつつ、オーダーを考えるという。辰己が1番の場合は、今春の東都リーグ戦で5本塁打を放った長打力を持つ亜細亜大・頓宮裕真(4年/岡山理大付高)を4番に据える。

 過去、日本は21回アメリカで開催された日米大学野球で、優勝は2007年の1回のみ。生田監督は6月28日から30日の直前合宿で「学生とたくさんコミュニケーションを取っていい人間関係を築いて大会に臨みたい」とチームワークをさらに高める。そして、「どうしてもアメリカで優勝したい気持ちが強い」とアメリカ開催での日米大学野球2度目の優勝、ハーレム・ベースボールウィークでの国際大会優勝を目指す。
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