エース不在、混戦マイルCSの特注馬! データ班自信の推奨は3歳サングレーザー

JRA-VANデータラボ

マイルCSの前走上がり順位別成績(過去10年)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は前走上がり順位別成績。黄色で強調したように前走で上がり最速だった馬が11年エイシンアポロンら3勝をあげ、連対率36.8%・複勝率42.1%と優秀だ。特に前走上がり最速で1着だった馬は【3.2.1.2】で連対率62.5%・複勝率75.0%と非常に高い。また、前走上がり最速で馬券になった8頭はいずれも前走で3着以内に入っていた。

マイルCSの種牡馬別成績(過去10年)

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は種牡馬別成績。出走数最多のディープインパクト産駒が昨年のミッキーアイルら最多の3勝をあげている。12年以降5年連続で3着以内に入っているものの、連対率・複勝率はそれほど高くない。同産駒の3着以内馬7頭中6頭は前走で3着以内に入っていた。

 フジキセキ産駒は12年サダムパテックが勝利。一昨年・昨年はイスラボニータが続けて好走している。08年にも10番人気ファイングレインが3着と好走しており、相性が良い

 前走レース同様に種牡馬も多岐にわたっている。キングカメハメハ産駒は【0.1.0.8】で2着1回のみだが、10番人気以下が多くて2着も11年に11番人気で激走したフィフスペトルと相性が悪いとはいえない。

マイルCSで複数回好走した馬(過去10年)

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に表7は過去10年で複数回好走した馬の一覧。これら5頭のうち、勝利したのは14年ダノンシャークのみだが、2年連続で好走しているリピーターが多いことがわかる。サプレザのみ1年あけての好走だが、海外馬が複数回好走できるということはそれだけリピーターが好走しやすい条件だといえるのではないか。

結論

表8 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 今年の出走予定馬は表8のとおり。

 混戦ムードで読みづらい面はあるが、スプリンターズSを勝利したレッドファルクス、富士Sで1・2着だったエアスピネル・イスラボニータの3頭が人気を集めそうだ。

 レッドファルクスは春の安田記念でも僅差3着に入っており、マイルでも問題ないところを証明した。初めての京都コースがカギだが、右回りも問題なく上位争いになりそうだ。

 富士Sではエアスピネルよりもイスラボニータを上に取りたい。前走の富士Sは不良馬場による部分が大きく、エアスピネルに向いた部分がある。イスラボニータはいかにも前哨戦で今回に向けた叩き台の2着。リピーターの好走傾向からしてもイスラボニータの安定感は今年も注目だ。

 その他の馬ではデータから前走スワンSを勝利したサングレーザーを推奨したい。4連勝で重賞初制覇も不振傾向の3歳馬、1600mへの距離延長で今回も中位人気あたりに落ち着くのではないか。ただし、表6で示したように前走上がり最速、それも1着だった馬は【3.2.1.2】と好走確率が非常に高い。今年は3歳馬不振のデータを覆すと期待してサングレーザーを中心に据えて馬券を組み立てていきたい。

文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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