韓国初の代表専任監督になった宣銅烈 日本仕込みの投手運営で期待背負う
韓国の英雄で元中日のクローザー
7月24日に代表監督就任会見を行った宣銅烈監督 【写真:韓国野球委員会(KBO)】
現役時代は日本でも1996年から4年間、中日のクローザーとして活躍。日本通算98セーブを挙げ、99年にはリーグ優勝にも貢献した。引退後は帰国し、サムスン、KIAで監督を務め、代表チームでも投手コーチを歴任している。
メディアもファンも宣監督に好意的
宣銅烈監督とは縁遠いハンファファン(写真上)、ロッテのファン(下)も宣監督の投手起用に期待している 【ストライク・ゾーン】
韓国メディアの宣監督に対する論評だが内容は各社ほぼ変わらず、ファンに聞いても評価はそれと全くと言っていいほど同じだった。ハンファファンの20代の男性は「宣監督はこれまで代表の投手コーチで成功しているので期待している」と答え、ロッテファンの20代男性グループは「KIAの監督としては成績が良くなかったが、代表チームでは投手起用で力を発揮してくれると思う」と答えた。どちらも宣監督が所属したことがないチームのファンだが、宣監督が代表を率いることにいずれも好意的な反応だった。
システム的に組み立てる投手運営
また、宣監督が投手コーチを務め、優勝を収めた大会、世界野球プレミア12(2015年)でリリーフを務めた鄭ウラム(チョン・ウラム/ハンファ)は、「宣監督自身が日本で抑えをやっていたので、試合状況に合わせた継投のタイミングがうまくいっていた」と日本での選手経験を特徴に挙げた。鄭ウラムは宣監督について、「選手にあれこれ言うことはないが、投手に負担がかからないように考えてくれていた」と話した。
宣監督の選手との距離感については、現役時代に中日でともにプレーし、KIAでは宣監督の下、バッテリーコーチを務めた長谷部裕氏も「あまり選手に喋りかけることはなかった」と言い、「基本的に選手のことは担当コーチに任せて、コーチの意見を聞き入れて肝心な決断は自分で下すというスタイルだった」と振り返る。