清宮幸太郎に見た心地いいリーダーの姿 日本代表主将としての自覚十分
地方大会後1カ月弱で進化
日本代表でもいつもと変わらぬ姿でチームを引っ張る清宮(写真右) 【写真は共同】
合宿初日の練習は22日午後。日本大のグラウンドで行われた。ストレッチやリズム感を養う体操をした後に打撃練習が始まる。清宮は60スイングで11発のスタンドイン。安田尚憲(履正社)らほかのバッターがほとんどフェンス越えをしない中、違いを見せつけた印象だ。
順番を待つ間には、ほかの選手とバット談義をしたり、笑顔が見られた。ここで小枝守監督が寄ってきてアドバイスをするシーンも。監督は「木製は金属と違って交通事故(たまたまのヒット)はないよ、と。また、バランス、手首の返しなどの話をした」という。「彼は聞く耳を持っているのでコーチの話もきいて咀嚼(そしゃく)してやってる」。清宮も2日後、「バットの返しでこねちゃうところがあるので(参考になった)。アドバイスをもらって新鮮だった」とこの時のことを振り返っている。
代表合宿でもいつもと変わらぬ姿
清宮以外の選手は緊張していたのかもしれない。フリーバッティングが活発ではなかったり、掛け声も控えめだった。それを思うと、清宮にいつもと変わらない物おじしない存在感が漂っていた。
この翌日、すぐに主将に任命された。清宮は初日から言っている。
「2年前のこの大会に呼ばれたのは1年生で自分だけ。2年後にこの経験を伝えてくれと、西谷(浩一)監督(大阪桐蔭/2年前の代表監督)にも言われていました。そんな役割をできるようにしたい」