史上2人目の3000安打も十分可能! 坂本勇人のハイペースぶりを検証
史上最年少での2000安打も可能
ちょうど3年後までに500安打を放てるか。換算すると、年間167本ペースでヒットを放てば榎本を上回る史上最年少記録となる。一昨季まで一時停滞した感のあった坂本だが、その中でも試行錯誤を続けながら確実に成長。打率アップの中で、対左投手成績(14年:打率2割5分0厘、15年:打率2割6分1厘、16年:打率2割8分5厘、17年:打率3割5分7厘)、右打ちの確率(14年:26.8%、15年:29.7%、16年:32.4%、17年:38.8%)と着実に進化を遂げてきた(17年の数字は7月9日終了時点のもの)。記録更新の可能性は十分にあるだろう。
史上2人目の3000安打は!?
【ベースボール・タイムズ】
プロ野球80年で、過去に張本(3085安打)ただ一人しか到達できなかった偉大な記録。イチローは日本で1278本のヒットを放って海を渡り、その後メジャーで通算3000安打を達成、日米通算では4000安打を超える異次元の数字を残しているが、日本国内に限ってみると、野村克也(2901安打)、王貞治(2786安打)にも届かなかった3000安打。2500安打以上を見ても、上記の3人に加えて、門田博光(2566安打)、衣笠祥雄(2543安打)、福本豊(2543安打)、金本知憲(2539安打)の計7人しかいない数字だ。
プロ11年目で1500安打に到達した坂本は、単純計算で年間150安打ペースをこの先10年保つことができれば、38歳で3000安打の大台に到達できる。肉体的な衰えは当然あるだろう。ケガに悩まされることもあるかもしれない。それでも前を向いてもらいたい。今後について、「一歩ずつ」と語った坂本勇人。10年先に目を凝らしながら、彼が放つ次の1本に心躍らせたい。(文中敬称略)
(文・三和直樹、グラフィックデザイン・山崎理美)