『競馬道、未だ頂きに立てず』 南関東伝説の予想士・吉冨隆安の競馬人生

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数ある予想士の中でも伝説の御仁

南関東伝説の予想士、吉冨隆安氏 【netkeiba.com】

 南関東の競馬四場では場内で予想を売ることを唯一許されている集団がある。南関東公認競馬予想士たちだ。予想士たちは個々のブースを構え、思い思いの口上で客を引き付けている。その中でひと際、人だかりができているのがゲートイン・吉冨隆安のブースだ。吉冨隆安といえば、数ある予想士の中でも伝説の御仁。時には政治ネタを絡めながら、競馬と格闘する日々を送っている。何故、吉冨は競馬を続けるのだろうか。

「俺も70歳を迎える。予想士としてのまとめの時期といっていい。実走着差理論には絶対の自信を持っている。だがまだ終わるつもりはない」

実走着差理論の集大成をお見せしよう

 吉冨隆安がメソッドとしている競馬予想の理論が「実走着差」。ひと言で説明できるほど簡単な理論ではないのだが、レース結果を分析し濃い内容を残した馬を狙っていくというものである。例えば、外枠が不利なコースでかつスローペースだったレースがあるとしよう。1枠から逃げて勝利し8枠から追い込んだ馬が2着、着差もクビだとする。その際、本当に強い競馬をしていたのは8枠から追い込んだ馬というのは理解できるはず。もし1枠で勝利した馬が7枠だったら結果は逆転していた……このように、枠順、ペース、通った位置取りなどを各レースで計算したものが“実走着差”ということになるのだ。

「競馬は時計の優劣を競うものではない! 時計の遅いレースを使っていた馬が穴をあけることはしばしばあるじゃないか!! さらにレースのレベルも計算しないといけない。オグリキャップの時も、ジェンティルドンナの時も、勝った有馬記念が当日の同距離で行なわれるグッドラックハンデより時計が遅かったとしても、同じレースを走ったら負ける訳がない」

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