“年上キラー”岩崎悠人の持つマインド 東京五輪世代、過去と今と可能性(4)
U−20W杯は「ラッキー」な組み合わせ
謙虚で素直な好青年ながら、岩崎は時折、刃のようなメンタリティーをのぞかせる 【写真:川端暁彦】
――世界大会が迫ってきています。
楽しみですね。本当にヤバイ選手ばかりだと思うので、対戦するのが楽しみです。あとは僕らがどれくらいやれるか。優勝を目指してやっていくと思いますし、やれると思っています。
――世界大会では「いろいろな人」が見に来るのでチャンスも広がるのでは?
少しでも結果を残せば、目に止まれば、海外のクラブのスカウトも見てくれると思います。しっかりと結果を残して、選択肢を広げられればいいなと思っています。(グループリーグ第2戦で対戦する)ウルグアイとの試合は絶対に(スカウトが)見に来ますよね。そういう意味では、やっぱり強い3カ国(南アフリカ、ウルグアイ、イタリア)とグループリーグでやれることが楽しみですし、ラッキーですね。
――昨年は「SUWON JS CUP」でフランスとも対戦しています。
本気のフランスはめちゃめちゃ強かったです。雰囲気から違いました。(彼らが所属する)クラブでスタメンの選手もいたし、ボランチの選手のゲームコントロールの仕方とか、もうすごかったですね。レベルが違いました。でもチャンスはあったので、守備もしっかりと連動して、前向きにやれば全然問題ないと思います。前から(プレスに)行って高い位置で奪えれば、一番点が入ると思うので、僕が追いかけます(笑)。本当に何も失うものはないので、僕らはチャレンジするだけですよ!
「ヤバい」「レベルが違った」と言いながら、「全然問題ない」と言い切り、強豪3カ国と同居した組み合わせを「ラッキー」と表現する。前向きでひた向き、実は熱すぎるくらいに熱い、岩崎らしい言葉が並んだ。こうしたチャレンジャーのマインドこそ、岩崎が持つ最大の強みであり、秘めたる可能性だろう。来たるU−20W杯においても、このゴールデンルーキーは堂々果敢に勝負を挑み、きっと何かを持ち帰ることだろう。その姿勢はきっと校庭で「お兄ちゃん」と1対1を繰り返していたころから、何も変わってはいまい。
岩崎 悠人(いわさき ゆうと)
【写真:川端暁彦】