本田真凜「去年の自分に圧勝できた」 世界Jr.連覇ならずも証明した実力
世界ジュニア女子シングルで、本田真凜(左)が銀、坂本花織が銅メダルを獲得した 【写真:アフロスポーツ】
本田は2位 高得点で実力を証明
フリーの演技終了後、感激の表情を見せた本田 【写真:アフロスポーツ】
ディフェンディングチャンピオンの本田は、ショートから勝負強さを発揮した。最終滑走で登場すると、『スマイル』を伸び伸びと演じ、3つのジャンプをしっかりと決めて68.35点の自己ベストをマーク。2位につけた。「(翌日のフリーへ向けて)追いつくという気持ちだけしかないのが、ショート2位。自分が望んでいる順位で折り返せたのも良かった」とフリーへ向けて笑顔を見せた。
そして首位のザギトワと2.23点差で迎えたフリー。最初のジャンプから一つひとつの技を決めるごとに会場の歓声が大きくなり、『ロミオとジュリエット』を演じる本田の滑りにも熱がこもる。ジャンプをすべて成功、スピン、ステップでも最高レベルをそろえ、最後は大歓声の中でガッツポーズ。フリー133.26点、総合201.61点という高得点が出るとキスアンドクライで涙が溢れた。結果は銀メダル。2年続けて大舞台でパーフェクトな演技を2つそろえ、実力を証明した。「目指していた順位ではなかったのでそれはすごく悔しいですけど、去年よりも成長した姿を見せられたと思う。去年の自分に点数的にも、精神的にも圧勝できた」と悔しさと喜びの入り混じった大会を振り返った。
坂本も表彰台 原動力は「もうジュニアは嫌だ」
3位で迎えたフリーは、最終滑走で登場。直前には本田、ザギトワの2人が見事な演技で200点台の首位争いを繰り広げ、会場も沸いていた。その中で坂本は堂々とした滑りを披露し、フリー127.76点、総合195.54点で銅メダルをつかんだ。「(コーチから)『表彰台に上らなかったらもう1回まだジュニアだよ』と言われていて、もうジュニアは嫌だ、試合数多い、と(笑)。だから“表彰台、表彰台”と思って」と、がんばりの原動力について話した。
昨年4月に骨折をした白岩だが、良い形でシーズンを締めくくることができた 【写真:アフロスポーツ】
ザギトワが歴代最高得点 14歳で初出場初優勝
ロシアの14歳、ザギトワが歴代最高得点で初出場初優勝 【写真:アフロスポーツ】
一方、昨季に続き優勝候補の一角と目されたツルスカヤは10位。シーズン中にけがとリハビリを繰り返し、アップダウンの大きなシーズンとなった。また4位には韓国のイム・ウンスが入った。イムは今季の韓国選手権を制した14歳。年齢規定に満たず、地元開催の平昌五輪には出場できないが、幅のある鋭いジャンプで将来性を感じさせた。