日大三の「もう1人のエース」岡部仁 殻を破り、センバツの切り札となるか
グラブに刻む「81」の意味
中学時代は力みのないフォームで最速138キロをマーク 【写真:高木遊】
その真意を宮下氏は「投手は“俺が俺が”で良いと思うんですよね。よく打たせて取るとか言いますけど、良い投手ならやっぱり三振を取りに行こうと。前に飛ばされなければ、ミスも起こらないわけです。完全試合狙って、ダメならノーヒットノーラン、ダメなら完封ってやっていくぐらいでいい」と、エゴの強さも投手として欠かせない部分と話す。
だからこそ、岡部にはもっとそうした面を前面に出して欲しいと考えており、「今こそ殻を破って欲しいですね!」と最後に力強く期待を込めた。
大会初戦は履正社との大一番。勝利を収め、喜ぶ岡部の顔は見られるか 【写真:高木遊】
先発は櫻井の登板が濃厚だが、高校通算49本塁打を誇る安田尚憲(3年)らをそろえる強力打線が相手なだけに、試合展開次第では岡部が「切り札」としてマウンドに上がる可能性もある。今大会では背番号「10」をつけることになった岡部にとって、殻を破り今後の飛躍につながる大きなきっかけとなるかもしれない。そんな大勝負の舞台がまもなく幕を開ける。