「世界1、2位争う」男子モーグルの新星 対照的な2人が夢見る同じ未来

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ターンの原、スピードの堀島

エアを武器とする堀島。ターンが持ち味の原とは対照的だ 【写真:田村翔/アフロスポーツ】

 2人は滑りのスタイルも方向性が違う。堀島は難易度の高いエアを得意とし、原はターンが武器。今大会の準々決勝で堀島に敗れた四方元幾(愛知工業大)は、2人の滑りをこう分析する。

「(原)大智はカナダの武者修行で外国人負けしないフィジカルを手に入れて、去年は圧倒的な強さで日本人最高位まで行きました。体が大きいのでスピードと(コースに)はじかれない安定したターンができるのですが、大きい分、五輪でメダルを目指すのに必要なエアの回転、難度を上げるのが難しいんです」

「堀島選手は元々僕がエアの難度にこだわってやっていたのをまねしてくれて。ジャンプが得意な他の選手はみんなハーフパイプやスロープスタイルに転向してしまったのですが、堀島選手はエアをモーグルにぶつけてくれています」

 力強いターンが持ち味の原と、エアで魅せる堀島。モーグルにはもうひとつ、スピードという重要な要素があるが「2人が共通してすごいのは、2人ともスピードの次元が世界トップレベルなところ」と四方。この日の決勝も、ターンが得意の原がタイムで先行し、堀島がエアの得点で上回り審判を悩ませる展開が予想された。

堀島が勝利への執念で完勝

決勝は堀島(左)が原に完勝。タイム差はほとんどなかったが、エアの得点が勝敗を分けた 【写真:ロイター/アフロ】

 しかし、決勝レースの採点結果は16−9で堀島の圧勝だった。2人のタイム差がほとんどなく、エアの得点が勝敗を分けたのだ。堀島はレース後「エアの高さを下げてでも、前に前に攻めようと意識しました」と作戦を明かした。得意のエアを犠牲にしてでも勝負に徹する姿勢が垣間見えた。

 この後は3月にそろって世界選手権(スペイン)に出場する。それを終えると、平昌五輪シーズンはもう目前だ。彼らが大きな目標とする平昌五輪出場の選考レースは来シーズンのW杯から本格的にスタートする。「世界1位、2位を争っていきたい」(堀島)、「2人で表彰台に上って、良い色を取り合いたい」(原)。バックボーンや滑りのスタイルは対照的な2人だが、その目線の先にはまったく同じものが見えている。

(取材・文:藤田大豪/スポーツナビ)

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