猫ひろしが伝授する東京マラソン攻略法 新コースは「向かい風」に要注意!
【スポーツナビDo】
今大会の話題といえば、何といってもコースの変更! 巷では「タイムが狙える高速コース」とのうわさもありますが、実際のところはどうなんでしょうか?
今回は過去に東京マラソンを何度も走り、普段から東京の街中を激走している芸人・猫ひろしさんに、コース紹介、レースへの心構え、本番に向けた準備について聞いてみました!
今年もスタートは都庁前。スタート直後はハイペースになりがちなので、ここはしっかり抑えて! 【スポーツナビDo】
今までのコースは終盤に佃大橋とか3つの橋があって厳しかったですが、今回のコースは前半から下りだし、長い上りもないので、タイムが出るコースと言われていますニャー。
でも、レース終盤で品川方面から東京駅に向かう時、北風が吹いてきたら向かい風になってしまうので、最初に突っ込むと最後に風でやられて、30キロ過ぎからガタ落ちするかもしれません。なので、最初は突っ込ないで走らない方がいいと思います。
イチオシの応援スポットは茅場町!
「よ〜いドン」でレースがスタートして、最初は周りのランナーが速く走るので、それにつられて速いペースで走りがちですが、ここは突っ込まないように! 最初の5キロはずっと下りだけど、落ち着いて一定のペースで走りましょう。
下り坂は無理にブレーキをかけると足に負担となるので、リラックスして、体を前傾にしてスピードに乗るように走っていくと良いですニャー。
15キロ地点の浅草雷門はいつもたくさんの応援の人でいっぱい! もし気づいてほしいなら、穴場スポットは…… 【Getty Images】
10キロまではウォーミングアップという感じで、この辺りから体が動きますニャー。
このあたりはほぼ毎日、通勤ランで走っているので、僕の庭みたいなところ! 神保町周辺は、道がクネクネしていて、曲がり角も多いので、なるべく道路の真ん中を走るように位置取りも大切。ビルが多いからビル風にも気をつけて! 風が強かったら、大きな人の後ろについて、風は人でよけろ! でも僕の後ろに来ても風よけにはならないニャー。
今回は両国あたりから隅田川を渡って富岡八幡宮方面へ! 【Getty Images】
浅草雷門が15キロ地点。応援する人はみんな雷門に集まっているんだけど、何千人も人が集まっているから、終わった後に「応援の声、聞こえた?」って言われても、聞こえないよ! もし気づいて欲しいなら、おススメスポットは茅場町! 今まではびっくりするくらい人がいなかったので、応援する人は絶対そこがいいですニャー。
給食で出てくる名物の人形焼、僕はペースが速いから食べられない……。でも、エネルギー補給に関しては、トマト、バナナ、アンパン、塩タブレットもあるし、あとは「スポーツようかん」もいい! 「スポーツようかん」はパラチノースが入っていて、ゆっくり糖分が落ちてくるので、マラソンのエネルギー補給に最適。あとはスポーツゼリーも必ず2つ持っていき、20キロ〜30キロの間と、35キロぐらいで補給。足りなかったらバナナなどを取って、エネルギー補給するのがいいですニャー。
このあたりでは風景を楽しむぐらいの余裕を持って走るほうがいいニャー。僕も外国人なので、「ここが雷門か〜」と眺めながら走るぞ!
両国から隅田川を渡って富岡八幡宮へ。スカイツリーや下町の雰囲気の中を走っていき、富岡八幡宮で中間点の折り返し。
最近、門前仲町は夜がすごい賑やか! 風土が乱れてきてて、キャバクラもたくさん……。だからランナーのみなさんはキャバクラの“オアシス”に行って、違う“給水”を取らないように注意だニャー!
有名な八幡様とお不動様を横切る景色を楽しんで欲しい! ちなみに門前仲町を『門仲(もんなか)』と呼ぶのはもぐり! 地元下町の人は『仲町(なかちょう)』と呼ぶので、間違えないように!
風除けは「大きい人の後ろ」で走れ!
銀座のど真ん中を走れるのは年に1回東京マラソンの日のみ! 是非是非、楽しみましょう! 【Getty Images】
もう一度、両国に戻って銀座方面へ。中間点を過ぎてからは「まだ半分あるのか……」と思わず、「もう半分しかないんだ」と思えることが勝負の鍵! 僕はそこから1回ゼロに戻して、「後はハーフマラソンを走るだけか」と思って、気持ちを立て直しますニャー。
あと折り返しで反対車線に選手がいっぱい走っているから、僕としては要注意。みんなにお願いされると、「ニャー、ニャー」応えちゃうので。「ニャー」の要求は禁止でお願いします!!
東京タワーが見えてきたらもう少しでゴール! 品川駅からの折り返しの時は、北風に注意! 【Getty Images】
30キロから35キロは絶対足にきて、一気にスタミナが落ちるところなんで、ここは頑張りどころ! 歯を食いしばって前に前に出てきましょう。ここは食い下がろう!
このあたりは銀座、有楽町、日比谷と、都心のど真ん中を走れるのは年に1度だけ! 是非是非、楽しんでもらいたいニャー。ただ気をつけないといけないのは、GPS時計を使っている人は、ビルの間を走るからGPSがうまく作動しなくて、距離の誤差が出ることも。僕は東京マラソンでは手押し時計をおススメするニャー。
品川駅手前で折り返して35キロを超えて、残り7キロ! まっすぐ東京駅方面へ。実は真っ直ぐな道ってきつくて、スピードは出しやすいけど、景色が変わらず走りにくい。そんな時は「3本先の電信柱まで頑張るぞ!」とか小さな目標を作りながら、少しでも速く走れるように強気、強気で行きましょうニャー!
あと折り返し地点ではたくさんのカメラが待ち構えていると思うので、そこで目立ちたい人は絶対にアピール!
増上寺あたりがラスト5キロになるけど、ここは歯を食いしばりつつ、肩の力を抜いて、腕は気持ちよく振りながら、道路の反発をうまく使って走るんだニャー。あと、自分がいつも走っているコース、僕なら皇居1周とかでちょうど5キロなので、それをイメージして「残りはいつも走っているコースだけだ!」と思って、最後の踏ん張り。あとは向かい風が強いと感じたら、体が大きい人の後ろについて風除けになってもらおう!
今回からゴールが東京駅前・行幸通りに。最後まで頑張ろう! 【Getty Images】
今回のゴールは東京駅前の行幸通り! 丸の内仲通りは少し細くて石畳の道で、地面が固いから足にくるかもしれないのでそこは気をつけるんだニャー。細い道だと沿道の応援も間近に聞こえるから、ラストスパートで頑張れそう。僕もテレビに映れるように、女子のトップ選手についていくような走りを見せたいニャー!
制限時間の7時間でゴールできない人は「足切り」とかもあるけど、絶対泣いちゃダメ! やっぱり練習ができなかったからの結果だから、泣くぐらいならしっかり練習しましょう。もしゴールできなかった人は、泣かずに「マラソンって厳しいんだな」って、素直に思って次のレースにつなげて欲しいですニャー。
直前はしっかり力の温存を心がけて!
残りが短くなって焦って練習しても意味がないんだニャー! しっかり力を温存して下さい。1週間前なら5キロ走ぐらい、3日前なら刺激を入れる意味で800メートル走と、理にかなった練習をやって欲しい。
あと前日や当日の朝は、しっかり炭水化物を食べるんだニャー。ご飯をいっぱい食べて、糖質が多いものをちゃんと食べて、体力を温存しましょう。あと前日、興奮して眠れない人も、ちゃんと目をつぶってさえいれば疲れも取れるので、当日朝は万全な状態で迎えて、スタートラインに立ちましょう! そこから42.195キロ、それぞれの目標に向かって、とにかく笑顔でゴールして、東京マラソンを楽しみましょう!
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