過去5年で皐月賞馬4頭、ダービー馬2頭 データが語る共同通信杯の好走条件

JRA-VANデータラボ

共同通信杯の前走レース別成績(2012年以降)

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走レース別成績。東スポ杯2歳S組は14年イスラボニータが勝利し、12年ディープブリランテが2着。ただし、近2年は一昨年アヴニールマルシェが5着、昨年はスマートオーディンが6着に敗れている。勝ち馬はすべて別々のレースから出ているものの、前走距離は芝1800〜2000mを使われていた。

 その他では朝日杯FS組が好相性だが、今年は出走予定馬がいない。京成杯組は連対馬がいないものの、3着2回。なお、前走500万条件の馬はのべ【0.1.2.15】で勝ち星がなく、連対率5.6%・複勝率16.7%と低い。これら3着以内に入った3頭は前走500万下で連対を果たしていた。

共同通信杯の前走着順別成績(2012年以降)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は前走着順別成績。表の黄色で強調したように前走3着以内だった馬が好成績をあげている。3着以内馬15頭中13頭を占めており、前走1着馬は昨年のディーマジェスティら過半数の3勝をあげている。また、前走3着馬は13年メイケイペガスター(前走若駒S)が勝利し、昨年もメートルダール(前走京成杯)が3着に入っている。

 なお、前走6着以下から巻き返したのは13年3着マイネルストラーノ(前走京成杯8着)、
昨年2着イモータル(前走朝日杯FS9着)の2頭。両馬はオープンで連対した過去があった。

共同通信杯の前走上がり順位別成績(過去10年)

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は前走上がり順位別成績。前走上がり1位馬が昨年のディーマジェスティら過半数の3勝をあげており、連対率・複勝率ともに高い。また、上がり2位の馬は12年ゴールドシップが勝利し、昨年もメートルダールが3着に入っている。この組の3着以内馬3頭はすべて前走オープンか重賞を使われていた。

今年の共同通信杯の出走予定馬(2/8現在)

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

<結論>
 今年の出走予定馬は表7のとおり。

 人気を集めそうなのは前走東スポ杯2歳S組から2着スワーヴリチャード、3着ムーヴザワールド、そして福寿草特別で2着に敗れたものの好素材と名高いエアウィンザーの3頭だろう。

 この3頭の比較ではスワーヴリチャードを最上位に挙げたい。前走は直線で一旦外にヨレながら、勝ち馬ブレスジャーニーを上回る上がり最速の33秒6の脚で2着に入っている。関西馬で好成績をあげているキャリア3戦というのも強調材料。これまでのデータから勝つ可能性が最も高いのはスワーヴリチャードと見る。

 ムーヴザワールドがデビュー戦でエアウィンザーにクビ差勝利しており、2戦目の東スポ杯2歳Sが3着。前走は上がり33秒8で僅差ながらメンバー中3位。デビューから2戦連続で手綱をとっていたルメール騎手から今回戸崎騎手への乗り替わりもやや気にかかるところ。成長力は見込めそうだが、押さえまでにとどめておきたい。エアウィンザーは断然人気に支持された前走500万下で2着。エアスピネルの全弟で、関西馬かつキャリア3戦は好材料だが、前走500万下組で人気ほどの信頼度はないだろう。

 ならば、前走シンザン記念2着のタイセイスターリーを推奨したい。関西馬でキャリア3戦、前走は重馬場のコンディションながら上がり2位をマークしている。一昨年リアルスティール1着、12年ディープブリランテ2着の矢作厩舎所属というのも買い材料だろう。
 
 最後に穴で関東馬からキャリア3戦で前走ホープフルS7着ながら上がり2位で勝ったレイデオロから0秒6差だったビルズトレジャー、前走未勝利戦の勝ちタイムが京成杯を上回ったチャロネグロの2頭を挙げておきたい。

文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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