羽生結弦「一歩一歩進めていると実感」 NHK杯出場の日本勢が一夜明け会見

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宮原「まだまだ自分は追いかける立場」

GPファイナル進出を決めた宮原は「試合が終わってホッとはしているけど、もっと良い演技をしなければ」と気を引き締める 【写真:アフロスポーツ】

 今回のNHK杯は難しい、苦しい試合ではあったんですけど、フリーではなんとかまとめることができたし、グランプリ(GP)ファイナルに出場することもできるので良かったと思います。試合が終わってホッとはしていますけど、GPファイナルではもっと良い演技をしなければいけないと思うので、気持ちを切り替えて練習していきたいと思います。

(今季前半はうまくまとまらない試合もあったが、このあとどう立て直していく?)練習ではジャンプをきっちり跳べるようになってきているので、あとは本番でどれだけ滑れるかという自分の気持ちの問題だと思います。自分が変わるしかないかなと思います。(序盤戦でいろいろな経験をできたのは、五輪を見据えたうえでどう生きてくる?)五輪に出場するためには、今季の試合も大事になってくると思うし、今季試合で経験したことが、五輪で同じシチュエーションになる可能性もあります。五輪までの試合が全部、五輪に直結するし、1つ1つ大事に滑りたいと思います。

(今、意識的に変えようとしていることは)いつも緊張したときに回転不足が多くなっています。ショートのときは気持ちを良い感じで持っていけていたと思うので、丁寧に行き過ぎるのと力み過ぎるの中間を調整できるようになれたらいいなと思っています。(昨シーズンまで大きな舞台で結果を残していたが、緊張するのは何かこれまでと違いがある?)昔から緊張するタイプなので、自分の中で良い演技をしたいと思いすぎて、緊張することが多いです。ときどきあまり緊張せずに自然と滑れることはあるんですけど、初戦やGPシリーズ、あまり良くなかったあとの試合では緊張することが多い。去年はNHK杯以降はうまくいっていたので、自信を持って臨めたんですけど、今季はスケートカナダでもっとしっかり滑りたいなと思ってしまって。ショートは練習が良くて「絶対にいける」と思ったんですけど、失敗してしまったので、それでフリーはちょっと緊張してしまいました。

(どうメンタルを強化する?)どういうことをしたらいいのかは分からないですけど、練習ではきっちりできているので、変に緊張せずに、試合でもできるようにならなければいけないなと思います。(去年からトレーナーをつけたが効果は?)ジャンプは去年に比べて良いときはすごく良いジャンプを跳べています。トレーニングの効果は少しずつ出てきているのかなと思います。「筋肉ついたね」と言ってくださる方もいるのですが、自分の跳んでいる感覚とかはあまり変わらないです。

(1、2年前に比べると自分はひと皮もふた皮もむけた?)ちょっとだけむけつつあるかなと(笑)。(自分の立場としては)まだまだ自分は追いかける立場だと思っているんです。日本の中ではジュニアの選手も上手な選手がたくさんいますが、追われる立場でもあると思っています。でも世界では自分より上手な選手がたくさんいるので、追いかける立場だと思います。(2月の四大陸選手権は平昌五輪のプレ大会、また同時期に札幌でアジア大会もあるが、2つとも出てくれと言われたら出る準備はできている?)私はぜひ出たいと思っています。どんどんチャレンジして前向きにやっていきたいと思っています。

樋口、3回転アクセルも「同じ感覚で跳べるようになってきた」

今季シニアデビューを果たした樋口は「自分が思っていたより食いつけたかな」と手ごたえ 【写真:アフロスポーツ】

(GPシリーズ2戦終えて)ショートでは3回転+3回転が入らなかったので、思ったほど点が出なかったんですけど、大きなミスなく終われたのは良かったです。フリーは回転不足を取られたり、いつも出ないミスが出てしまったので、そこは全日本選手権までに直していきたいと思っています。(シニアの世界をどう感じたか?)シニアのGPシリーズということもあって、すごくハイレベルでした。でも自分が思っていたより食いつけたかなと思うので、このまま全日本で頑張って、世界選手権に出られるようにしたいです。(自信はあるか?)まだ何とも言えないんですけど、完璧な状態に仕上げて全日本に臨みたいと思います。

(勝負していくために必要なことは)ジャンプのミスが多いと感じています。表現の部分はだいぶ良くなっていると思うのでこのまま継続して練習をしていけたらなと。ただジャンプはミスが多いので、そこを完璧にできるようにしたいと思います。後半の3回転+3回転やループ、サルコウが苦手なので、そこを何回も練習したいです。

(トリプルアクセルや4回転は練習している?)4回転は練習していないんですけど、トリプルアクセルは去年よりも全然回れているし、パンクの回数も少なくなってきて、毎回同じ感覚で跳べるようになってきたので、すごく良くなってきているなと感じています。
(フリーのループは苦労しているが)フランス杯でも、その前の試合でも降りることはできたんですけど、昔から少し苦手意識があったので、今回の試合ではパンクだけはしないようにと考えていました。これからもパンクだけはしないように考えて練習したいと思います。

松田悠良(中京大中京高)「あっという間に終わった」

GPシリーズ2連戦を終え、松田悠良は「あっという間に2戦終わっちゃったなという感じ」と振り返る 【写真:アフロスポーツ】

(GPシリーズ2戦を終えてどんな気持ちか)あっという間に2戦終わっちゃったなという感じなんですけど、学べたことが多かったです。全日本選手権はすぐなんですけど、帰って練習を頑張りたいなという気持ちが強くなりました。(どんな気持ちでシーズンを迎えた?)初めてのGPシリーズで楽しみという気持ちが強かったんですけど、やっぱり自分の実力だとまだまだだなと感じたので、もっと成長して、いつかまたこの舞台に戻ってこられたらいいなと思います。

(世界の舞台で戦う上でやっていかなければいけないと感じていることは?)まずジャンプの回転不足をしっかり直すことと、ジャンプだけではなく表現力ももっと必要になってくると思うので、そこを一から頑張りたいと思います。(トリプルアクセルや4回転など女子も技術的に高いものが求められてきているが)ジュニアの子たちもすごいジャンプを跳びますし、もっと新しい技が必要になってくると思うので、オフシーズンにはやったことのないジャンプにもチャレンジしたいですし、スピンやステップのレベルを上げて来シーズンはやりたいです。

(山田満知子先生の門下生としてはトリプルアクセルが期待されるが)アクセルはあまり得意な方じゃないんですけど、練習はしていかないとこれからの時代には乗っていけないと思うので、いろいろなことに挑戦していきたいです。(世界の舞台で戦うためには個性が必要となってくるが)セカンドループを跳ぶ選手は世界的にも少ないと思うので、ショートのループ+ループも、フリーの3連続ジャンプ(ダブルアクセル+3回転トウループ+3回転ループ)も自分の武器になると思っています。特にフリーの3連続ジャンプはあまり見ないジャンプなので、もっとしっかりクリーンに決められれば、自分の強いところが出てくると思っています。

(表現力も武器だが、今後どういう表現をしていきたい?)ショートは得意な曲調なんですけど、フリーは力強さを出すのが難しい。でももっと練習していけば、新しい表現が見つかると思うので、いろいろなことに来シーズンは挑戦して磨いていけたらいいなと思います。

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