3連覇逃した国枝「またやり直す」
準々決勝敗退後のコメント全文
車いすテニス男子シングルス準々決勝で、第2シードのジェラールに敗れ悔しそうな表情を見せる国枝
車いすテニス男子シングルス準々決勝で、第2シードのジェラールに敗れ悔しそうな表情を見せる国枝【写真:伊藤真吾/アフロ】

 リオデジャネイロパラリンピックの車いすテニスは現地時間13日、男子シングルス準々決勝が行われ、国枝慎吾(ユニクロ)は第2シードのヨアキム・ジェラール(ベルギー)に0−2(3−6、3−6)で敗れ準々決勝敗退となり、パラリンピック3連覇を逃した。


 試合後、国枝は4月に手術した右ひじの影響は「問題なかった」と話し、「根本的なところで、力負けした」と、世界ランク2位のジェラールの力に脱帽した。出場を目指すことを公言している東京パラリンピックに向けては「コンディショニングも練習もしっかりと積んで、またやり直したいと思います」と語った。


 以下は国枝の試合後のコメント。

「根本的なところで、力負けした」

――第2シードのジェラールに、第6シードとして挑んだこの試合を振り返って。


 第1セットから最後まで、相手のパフォーマンスがずいぶんと上回ったなというのが率直な感想です。


――右ひじの問題など本調子ではない中、今日はどうすれば勝機があると考えていた?


 まずひじは問題なかったのは確かですし、ひじが問題ないにせよ、やはり自分の中の試合勘がまだ完全には戻りきっていなくて、この3日間すごく苦労していました。そこが最後まで戻ってこなかったのが少し残念ですけど、もしベストだったとしても、今日の彼に勝てたかというのは分からなかったですね。


――第1セットにブレークされたあと、4回のデュースがあった。ターニングポイントを挙げるとしたらどこだと思う?


 ちょっと難しいですね。というのもゲームは途中、競っていたんですけど、流れがどうしてもこちらのペースになっていなかったので、どこがターニングポイントというよりも、根本的なところで、力負けしたなというところが大きいです。


――ジェラールにサーブのリターンを狙われていたように見えたが?


 今日のサーブは僕も不安定でしたし、その辺はやはり彼も経験値を積んできているので、見逃してはくれなかったです。


――対策をしてきているなと感じたところはあった?


 どうですかね。彼はきっと彼自身のゲームをしたのではないかと思いますし、本当に素晴らしいプレーだったと言うしかないです。


――風が非常に強かったこと、そしてサーフィスが重いということは、ビッグサーバーのジェラード側に不利な条件だと思ったが?


 今日は選手村を出たときから風が吹いているなと、チャンスだなと言っていたんですけど、どちらかというと僕が影響されてしまったかな。ビッグサーバーは、今日の彼にとっては関係なかったと思いますね。それだけすごく良いサーブが入っていましたから。あのサーブをどうにか攻略しないと、こちらのペースにもならなかった。何にせよ、彼とやるときにはストローク戦では負けてはいけないと。それが第一だったのに、そこができなかったのが完敗だった証拠かなと思います。


――メンタル面で立て直す前にやられてしまったという印象ですか?


 たとえこれが5セットマッチでも今日はどうだったかなと思います。このパフォーマンスではノーチャンスだったなと思います。


――ショットの面ではバックハンドに迷いがあるように見えたが、ひじの影響は?


 そんなことはないです。フォアハンドもバックハンドも両方とも迷いが出ましたね。


――甘めに入ったショットが多かったのも判断がしにくかったことが原因か?


 振り切りもよくなかったですし、ボールへの入り方もどこか居心地が悪いなという中でやっていましたから。どこか本来のタメが僕自身ないなと。この大会を通してすごく不安視していた部分でもあって。試合をしてからすぐに練習をしに行ったりだとか、何とかそういうところで感覚を戻そうとしたんですけど、最後まで戻らなかったなと思います。

本当に苦しい1年 昨年パラリンピックがあれば

――パラリンピックのシングルスでは3大会ぶりの負け。ここが通過点で2020年と公言してきた。若手が出てきた中で今後に向けては?


 おっしゃるとおり、若手がすごく伸びてきていますし、それは僕も認めざるをえないところがあるので、これからは、一度パラリンピックが終わってブレークを取るかもしれませんが、自分自身のコンディショニングも練習もしっかりと積んで、またやり直したいと思います。


――2015年が良い年だったが、この数カ月は苦しかったと思う。あらためて振り返ってどう思うか?


 本当に苦しい1年でした。昨年パラリンピックがあればと何度思ったことかというぐらいです(笑)。でも本当に丸山(弘道)コーチやトレーナーをはじめ、家族もドクターも多くの方々にお世話になって、いろいろな人を振り回してこの舞台に立てたので、そこに対しては本当に感謝しかないですね。本当にご迷惑をかけた1年だったと思います。


――丸山コーチからはどんなアドバイスがあった?


 僕も調子が上がっていないのは自覚していたので、焦りもすごくあってコーチにも「どうしたらいい?」というふうな会話が多くなってしまいました。少し丸山コーチにもストレスをかけすぎたと思います。(終わってから話は?)まだしてないです。


――ダブルスへの出場はどう判断した? 過密日程になったことに悔いはないか?


 そこに関して悔いはないですし、まだ勝ち残っているので、ダブルスに懸けなければいけない状況になっています。もちろん、体的には昨晩終わってタフではありましたけど、コートに入ったら元気でしたし、回復してきた状態でした。そこは何の言い訳もないです。むしろ昨晩のダブルスで試合経験を1試合でも多く積めたので、これはすごくポジティブなことだなと思って、今日のシングルスにも入れました。それがマイナス要因になったとは絶対に思ってないです。


――試合中にイライラしているようにも見えたが、集中力を切らした?


 集中力は切らしていないんですけど、思い通りにいかないなというところです。勝ち負けも大事だったんですけど、それ以上に僕自身のプレーをしたいなという思いが一番強かったですね。それが出せなかったのがすごく残念です。


――ダブルスに向けて。


 一回切り替えて、ちょっと休んでから頑張ります。

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