冴えなかったジョコビッチ、3回戦敗退 精神的に揺さぶったクエリーが大金星

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経験値の違い見せた錦織、土居は初のベスト16

2度、雨天中断する難しい試合を制した錦織。4回戦はチリッチと対戦する 【Getty Images】

 ジョコビッチ戦とほぼ同時進行で行われた錦織圭(日清食品)の3回戦は、快晴の中、スタート。よもや2度も雨天中断する流れになるとは思わなかっただろう。風が強く、立ち上がりは互いに慎重なサービスゲームの進行。だが、第7ゲームに錦織がネットに出て仕掛けたところを、アンドレイ・クズネツォフ(ロシア)に強烈なショットで応戦された。サーブ&ボレーをネットに掛けたスキを突かれ、先にブレークを許す。クズネツォフはウィンブルドン・ジュニアの優勝者だけに警戒する声もあったが、経験値が違った。錦織は続く第8ゲームのリターンゲームでギアを上げて、すぐにブレークバック。そこからは雨の中断で揺さぶられながらも、安定したストロークでポイントをしっかりと抑え、3回戦を突破した。

 4回戦の相手は2014年の全米オープン決勝で敗れたマリン・チリッチ(クロアチア)。錦織の入った上半分のドローからジョコビッチは消えたものの、順当に見渡せば、その先にフェデラー、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、アンディ・マリー(イギリス)と頂上まではまだまだ遠い道のりだ。脇腹痛との戦いと言うが、雨のおかげで休養できている上に、抱えている故障によって、逆に目の前の目標に集中できているという印象も口にした。全仏オープンでは泣かされた雨が、今度は味方に付いたようだ。

 女子では、土居美咲がグランドスラムで初のベスト16に進んだ。日本の女子選手がウィンブルドンのベスト16に進むのは2006年の杉山愛以来で、土居は4回戦で全豪オープンの優勝者、第4シードのアンゲリク・ケルバー(ドイツ)と対戦する。

 その他の男子ではバーナード・トミック(オーストラリア)は勝ち進んだが、グリゴル・ディミトロフ(ブルガリア)は敗れている。女子ではウィンブルドン2度優勝のペトラ・クビトバ(チェコ)が敗れた。

(文:武田薫)

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