伊藤華英さんもハマるラグビーの魅力 初心者でも楽しめる観戦ポイントを解説

スポーツナビ
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提供:(公財)日本ラグビーフットボール協会

スタンド観戦のお勧めはバックスタンド

ラグビー通な回答を見せる伊藤さんに会場からも驚嘆の声も挙がった 【スポーツナビ】

 講演に続いて、村上氏と会場からの質疑応答が行われた。以下は質疑応答の要旨。

――オフサイドが分かりにくいので、具体的な例を挙げてほしい。

村上 基本的にボールの前でプレーする人は全員オフサイドとなりますね。

太田 スクラムからのオフサイドで言うと、ボールがナンバー・エイトが触らないうちにスクラムハーフがタックルにいくとオフサイドになります。ボールがしっかり(スクラムから)出てからでないとダメですね。味方のバックス選手が5メートル離れて並んでいますが、その5メーターラインをボールが(スクラムから)出る前に(選手が)出ちゃったりすると、それもオフサイドになりますね。

――伊藤さんはラグビーやるとしたらポジションはどこがいいですか?

伊藤 あまりいろいろと考えなければウイングがやりたいですね。トライして称賛されたいですけど、身体的な能力を考えると、フォワードあたり、もしくは10番(スタンドオフ)もやりたいと思います。8番、ナンバー・エイトもやってみたいな。かっこいいじゃないですか!

――太田さんから観て日本のラグビー史上歴代最強のプロップは?

太田 僕が組んでいて日本人で一番強かったのは、まさに大阪体育大出身の高橋一彰さん(元トヨタ自動車監督)です。彼はすごかったですね。非常に苦手でした。胸板が厚くてですね。

村上 首が合わないんですよね、胸が厚すぎて。

――スタンドで観戦する際、どの位置から観るのがお勧めですか?

伊藤 メインスタンドは試合後、選手があいさつに来ないですからね(会場笑い)。やはり観るにはバックスタンドがいいかなと思います。一番応援も激しいですし。前列よりは少し上の方。前列だと、目の前にいる選手の迫力はありますが、あまり全体を観れない。私は全体を観たいので、少し上の方がお勧めです。

太田 私はバックスタンドの中央くらいが観やすいです。場所としては真ん中。

村上 私は22メートルラインのちょっと上くらいです。ちょっと角度つけた方が立体的に見えるので、フォーメーションも分かるし、ディフェンスの穴なんかも見えたりします。

――ラインアウトのサインプレーの駆け引きを知りたい。

太田 現役のときは、例えば大学名を使っていました。「明治大学」と言ったらモールでやりましょうとか。数字を並べる場合は、ジャンパーが2番、4番、6番と数字を振っていて、2番目をキー番号にして、2番目に数字を言われたら自分が跳ぶとかにしていました。でも複雑すぎると分からなくなるので、4桁言って一番最初の数字が多かった。一番最初ならみんな忘れないので。

村上 あとよく聞くのはいろいろなサインを言いながら、試合前に4つ目まで決めていて、相手を惑わす。サインをしなくても決まっていることもあると聞きますね。

太田 そうですね。あとは目配せというか、ウインクで知らせて、サインを言わないで投げたりということもあります。

リオ五輪ではぜひメダル獲得競争をしてほしい

――ラグビー選手の現役引退後の第二の人生はどうなっているんでしょうか?

太田 基本的にみんな企業に所属しているので、社業に専念するのが8割近くいるんじゃないですかね。2割がプロで、しっかり(引退後の)ビジョンを持った人をプロ選手にしているというチームもあります。例えば、教職をしっかり取った選手はプロ契約をするなど。

伊藤 競泳はプールの先生とか、インストラクター、あと北島康介さんのように会社を経営したり、あと学校の先生とか。教職を取っている選手が多いので、自分の地元に帰って高校の先生をやるなど指導者になる人が多いです。

 セカンドキャリアについては、すべてのスポーツの課題だと思っています。ですので、スポーツ庁でしっかりやっていってほしいですね。ラグビー選手は所属チームの会社が大手企業が多いので、恵まれている方だと思います。

――6月18、25日のスコットランド代表戦。昨年のW杯で唯一負けた相手にどう戦えばいいのでしょうか?

太田 セットプレーの安定ですね。そこから良いパスが連続でできるといいと思いますね。あとはディフェンスですね。いかに速く、低く出て相手を止められるかが重要だと思います。

――今夏のリオデジャネイロ五輪に7人制ラグビー代表が出場しますが、雰囲気などアドバイスがあればください。

伊藤 比較的、ラグビー選手はラグビー選手だけで固まって行動することが多いと思うんですけど、選手村にはいろいろな競技、選手がいます。そこで競技間の競争をしてほしいですね。

 例えば、前回ロンドン五輪で日本は38個のメダルを取りました。そのうち、競泳は11個、レスリングは7個取りました。ラグビーもぜひその中に入ってほしいなと思います。(五輪は)競技間での競争もありますので、切磋琢磨(せっさたくま)し合っていければいいですね。

あなたにとってラグビーとは?

【スポーツナビ】

伊藤 人生に軸があるとしたら、それを支える葉っぱというか枝というか……水泳は根っこだと思っていて、自分自身が幹だとしたら、それを彩るものがラグビーだと思います。楽しいですし、すごくエキサイティングして、試合を観るとこうスカッとしたりとか、自分に人を尊敬する気持ちを思い出させてくれるというか、本当にラグビーがあるから普段の生活が楽しくなります。自分の気持ちを艶やかにするものだと思います。

太田 生活の中心ですね。なくてはならないものというか、私はラグビーに育てられました。人格や性格を含め、すべてラグビーから教わりましたから。

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