ドゥラメンテの超一流風格はミルリーフ級 奥野庸介のドバイWCデー展望

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ドバイワールドカップ 機先制してリードしたい

昨年の教訓を生かしたいホッコータルマエ、機先を制してレースをリードしたい 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 ダートに走路を変えて2シーズン目のドバイWC。1月にドバイ入りした米国調教馬カリフォルニアクロームとフロステッドが、それぞれの現地の前哨戦で強さを見せつけて優位に立っている。

 一昨年の米2冠馬で昨年のこのレースでプリンスビショップから2馬身3/4差の2着だったカリフォルニアクロームは2月25日のハンデ戦(ダート2000m)で60kgを背負って楽勝。ケンタッキーダービー以降では最高の出来に持ってきた。現地入りしてハンデ戦を叩いて本番で快勝となると2008年のカーリンと同じ。心身の充実度、ローテーションを含む臨戦態勢などすべての面で昨年を上回り、優勝に王手をかけている。

 2月4日のアルマクトゥームチャレンジR2(ダート1900m)をレコード勝ちした芦毛馬フロステッドはドバイでひと皮剥けた印象。ビュイック騎手が追ったところなしで後続を5馬身ちぎった前走は衝撃的だった。逆転まで考えられる。

 昨年のUAEダービーを8馬身差で圧勝したM.デコック厩舎のムブタヒージは今年2戦して5着、4着と冴えないが、ここへ来て調教の動きが良くなっている。昨年の覇者プリンスビショップは前哨戦のアルマクトゥームチャレンジR3・2着からの巻き返しに成功しており、父もプリンスビショップや2012年の覇者モンテロッソと同じドバウィ。UAEダービーとWCの2つを制した馬はいないが。

 3冠馬アメリカンフォラオをトラヴァースSで差し切ったキーンアイスは、アルマクトゥームチャレンジR3でレコード勝ちしたスペシャルファイターから約2秒差の7着に惨敗した。このダートは向かない可能性もあるが、先行争いが激化すれば伝家の宝刀が光る。

 スペシャルファイターと3年連続の参戦となるホッコータルマエは同脚質。国内でG1(Jpn1)通算10勝したホッコータルマエは、昨年(5着)はインフィールドを走るカメラ車を気にして、集中力を欠いた。今年も機先を制してレースをリードしたい。陣営に昨年の轍を踏まない秘策があるか。

◎カリフォルニアクローム
〇フロステッド
▲ムブタヒージ
☆キーンアイス
△ホッコータルマエ
△スペシャルファイター

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