なぜトップランナーはサングラスを掛けるのか? 青山剛のランニングナビ
「肩甲骨の動きが悪くなる」「無駄に足を使う」などフォームへの影響大
では目がまぶしかったり、ゴミが入ったり、紫外線を浴びたりすると、どのように走りに影響するのでしょうか?
人は目がまぶしいと、目を「すぼめ」、目の周りの筋肉が緊張します。そうすると肩が上がりやすくなってしまいます。肩が上がってくると、これまでも度々その大切さを話ししてきた「肩甲骨」の動きが悪くなり、結果的に体幹で走るためにはマイナスになるというわけです。
また、肩が上がると、もう一つ大切な「腹筋」が使いづらくなり、走る際の腹筋の役割である「姿勢保持と肩甲骨と骨盤の連動」が低下し、同じく体幹で走るには厳しくなってしまうのです。
そして、走る際に目にゴミが入ったりすると、気になってしまい「目や顔に意識」がいってしまいます。本来下腹部にあってほしい意識(私の指導では合氣道で教わった「臍下(へその下)の一点」といいます)が、高いところにいってしまうと、顕著に体のバランスが悪くなり、不安定になります。
不安定になるので、人は手足でバランスをとって安定させようとしていまい、分かりやすく言えば、これも体幹があまり使えず「無駄に足を使う原因」になるのです。
さあ、これでトップランナーがサングラスを掛けて走る理由が少しお分かり頂けたかと思います。
どうしても日本の場合、サングラスのイメージが「怖い」「格好をつけている」となりがちですが、もうそろそろ「眼」に対する意識、「眼を守る」習慣を考えてもいい時代です。これからはぜひ「正しいサングラス」を着用して走ってみてください。
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