スーパーボウルが米国で人気のわけ スポーツから生活に根ざした文化へ
野球と異なる点とは?
3階席までギッシリとファンで埋め尽くされたリーバイス・スタジアム 【(C)NFL JAPAN.COM】
「フットボールは国技です。多くのファンの興味を引きます。試合はテレビで放送され、試合中にはスローモーションが流されるなどテクノロジーも進歩しています。女性のファンも年々増加し、ファンタジーフットボール(バーチャルリアリティゲーム)などスポーツマーケットとしてもパーフェクトです」
アメリカンフットボールは単なるスポーツではなく、米国人の生活にしみ込んだ文化へと昇華している。その理由をクレイトン氏はこう説明する。
「高校の試合が金曜日、カレッジの試合が土曜日、プロの試合が日曜日に見られます。これはもはや文化と言えます。1960年代は野球が文化でしたが、今はフットボールとなっています。60年代の話で言えば、フットボールは世代から世代へと受け継がれていました。(一方で)野球の場合、全米では地域的な耳目しか集めていませんでした。ワールドシリーズは、ニューヨークやボストンといった大都市の対決であれば盛り上がりますが、そうでない場合は盛り上がりません。それが、野球が地域的と言った理由です」
確かに、今年のスーパーボウルは「デンバーvs.カロライナ」で大都市対決ではなかった。それでも、全米で大いに盛り上がりを見せた結果となった。
オードリー春日も感動「ドラマがある」
日本テレビのスーパーボウル応援マネージャーとして初めてのスーパーボウルの取材に挑んだ女優の相武紗季さんは、若林さんと同じ意見を持ちつつ、こう語る。
「今回のスーパーボウルで選手に直接取材させていただいたのですが、人格者の方が多いと思いました。そういうところからも米国では、アメリカンフットボール選手が尊敬されているのだと思います。アメリカンフットボールは、礼儀も含めた紳士的なスポーツです」
若林さんと同じく7回目のスーパーボウル取材となったオードリーの春日俊彰さんの言葉は、言い得て妙かもしれない。
「やっぱり1試合だけですべてが決まってしまうし、ドラマがあります。ただ、何でかは分からないです。学者の先生にでも聞いた方がいいかもしれないですね。世界中の学者に賞金を出して、この謎を解かしたほうがいいですよ。毎年思いますけど、なぜここまで盛り上がるか不思議です」
全米一番人気スポーツの最大のイベントは、言葉では言い表せないほどファンの心を魅了してやまない。