ルメール・サトノvs.武豊ロイカバード 5億円対決・第2戦をプロがジャッジ!

競馬専門紙「優馬」

2強ムードに風穴を 穴馬はコレだ

デスク「人気もここまで挙がった4歳馬2頭に集中しそうだが、このレースの過去10年では、6歳馬が、勝利数、連対数、連対率と全ての面で一番なんだよな」

西田「そうなんです。今年の6歳馬の出走は僅か1頭だけなんですが、そのスマートレイアーに期待したいですね。東京マイルは過去2戦とも着外に敗れていますが、これはGIのヴィクトリアマイルでのもので、1800mの府中牝馬Sで2度の2着があることを考えれば、コース適性は十分あると見ます。前走のエリザベス女王杯で見せた末脚にも見どころがありましたし、流れが落ち着いてのキレ味勝負なら、牡馬相手でも互角に戦えるのではないでしょうか」

広田「ここは久々となる点が鍵でしょうが、先週の坂路で圧巻の動きを見せましたし、東京への輸送も考慮した仕上げで、態勢は万全ですね。再来週に1400mで行われる京都牝馬ステークスという選択肢もあったかと思われますが、敢えて牡馬相手のここを使ってきたことも、陣営の自信の表れでしょう。前走にしても不完全燃焼っぽい競馬でしたから、東京で能力全開なら足りていいはずですよ」

坂倉「僕はもうひとつ年上の7歳馬、エキストラエンドを狙ってます。マイル重賞の“常連さん”ですが、最も得意とする舞台が東京だと思うんですよ。実際に東京マイルでの5戦が全て重賞で、GIの安田記念の2戦を除くと、全てコンマ3秒差以内に駆けていて、乗り方ひとつというレベルなんですよね」

清野「休み明けだった前走の京都金杯は、出脚が付かずモタモタしているうちに、外からどんどん追い抜かれて3コーナー手前では最後方近くの位置に。前で運んだ馬が上位を占めた中で、流れに乗れなかったのが敗因と言えますが、上がり3ハロンは最速の数字で、ゴール前の脚も目立ってましたよね。決め手に年齢的な衰えも見られませんし、もともと叩き2戦目でガラっと変わる馬ですから、私も◎で狙いました」

目黒「状態は一叩きで型通りに良化してますよ。前走の結果もそうですが、決め手はあっても位置取りが鍵となる馬。スタートを決めて流れに乗れれば、このメンバーでも大きくは見劣りませんね。スローな流れが必至の状況ですから、せめて中団くらいで運ぶことができれば、チャンスはあると思います」

武井「スローペース確定、みたいな話の流れになってますけど、たとえヨーイドンの決め手比べになったとしても、アドバンテージがあるのは前の馬です。そういう点では、このメンバーならハナを切って主導権を握ることも可能なテイエムタイホーが怖いと思いますよ」

小野智「あくまで枠順確定前に聞いた話ですが、戸崎騎手は“枠順次第では行っちゃう手も考えてます。有力勢は後ろからの馬なので、リードを生かして際どいところまでいけるかも”と。一番外を引いちゃったんで厳しくなりましたが、他の馬が“どうぞどうぞ”と譲ってくれれば、意のままになる可能性もありますね」

桜井「“使える上がりは34秒前後が限界”という馬なので、前走にしても速い上がりが要求される京都では陣営のコメントも弱気だったんですが、レースの上がりが34秒6と意外にかかったので、結果を出せたわけです。寒い時季の方がいいみたいで状態は安定していますし、ジョッキーが考えている通りの展開になれば、再度の好走があっていいかもしれませんね」

デスク「ただ、エキストラエンドにしろテイエムタイホーにしろ、7歳馬なんだよな。過去10年で7歳馬は2着に1頭だけ。ちょっと厳しいんじゃないか?」

馬場サトノギャラントも7歳馬ですが、無理をしないで使われてきましたし、陣営に聞いても“調教の動きからは年齢的な衰えは感じられない”とのことです。昨年秋に帰厩した時点でいくつかのレースを目標に調整されていましたが、うまく態勢が整わなかったこともあって、最終的にココとなりました。間隔はあいてしまいましたが、そのぶん乗り込み量は十分ですし、実績を考えれば軽くは扱えないはずですよ」

那谷「重い印が少ないように、トーセンスターダムもバカにされているようだけど、前走は大出遅れから外々を回るロスがあったので仕方ないよな。東京コースでは2戦して結果が出ていないけど、ダービーはラチに接触して惨敗したものだし、毎日王冠もエイシンヒカリにコンマ4秒差。“コースが合わないというイメージはない”と、陣営も断言しているから、可能性は十分あると思うぞ」

久光「同じ京都金杯からの巻き返しといえば、マーティンボロも怖いですよ。外目を掛かり通しの競馬でしたが、一叩きでガス抜きができそうですし、何より左回りで重賞2勝の実績は侮れませんね」

清野「人気2頭と同世代のグランシルクですが、世代マイルの頂上決戦だったNHKマイルカップでは1番人気に推された馬ですよね。けっして成長がないわけではないと思いますし、池添騎手なら新たな面を引き出してくれるかもしれませんよ」

小島「秋以降は相手なりに走ってますが、歯がゆい競馬が続いてました。前走なども、戸田師はメンバー的に勝って当然と思っていたみたいですが“ちょっとジョッキーが悠長に乗ったかな”と不満顔でしたね。なので、池添騎手にチェンジしたわけですが、結果こそ出ていませんが東京コースでそれほど割り引く必要はありませんし、相変わらず調教は動いていてデキは文句なしです。追い切りにも駆け付けて、ジョッキーも気合が入ってますよ」

デスクダッシングブレイズまではいかないが、これまた連勝中で勢いのあるダイワリベラルは、コビちゃんどうなの?」

小桧山「調教強化での体重増で2連勝だから“今が充実期。体も太いのではなく大きくなっていて、デキは絶好”と、菊沢師は目を細めていたな。相手強化と東京コースへの不安は当然あるけど、それでも“立ち回りの巧さでカバーできれば足りてもいいし、追い込みが利きづらいDコースも有利だよ”と。ただ、横山典騎手に言わせると“ここ2戦は、最高の騎乗ができてのハナ差勝ちだからね。中山なら紛れもあるけど、誤魔化しの利かない東京でこの相手なら、甘くはないよ”と、慎重なんだ」

デスク「というわけで、次はきさらぎ賞に…」

上田「おい、お〜い! いつ振られるかと、じ〜っと待っていたんだから」

デスク「では、先週の西田に続いて間違えた理由を」

上田「西田も間違えていないし、俺の◎ルルーシュも間違いじゃないからね。最後に勝ったのは4年前の秋だし、近走が冴えないのも百も承知。ただね、条件戦とはいえマイルでの過去2戦が2着1着なんだよ。しかも、この東京での1000万勝ちが、のちに重賞を勝つアルキメデスに完勝し、3着以下をちぎった逃げ切り勝ちだったんだ。有馬やJCに参戦したほどの馬の路線変更で、ガラリ一変があっていいと思うよ」

デスク「どうよ馬場ちゃん。別に編集長のご機嫌を取らなくていいからな」

馬場「前走は長いブランク明けで仕方ないですし、ガス抜きができて中一週でも気配は良好ですよ。来る来ないは別として、陣営も“久々のマイルが不安というよりは、今までと違った面が出るのではないか、という楽しみの方が大きいです”と前向きでしたね」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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