青学、連覇の鍵は「ハッピー大作戦」 箱根駅伝出場21チームが意気込み

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帝京大のメンバー構成は「シイタケの形」

日本大の小川監督は「目標をしっかり持って取り組んできた」と、大会への手応えを明かす 【スポーツナビ】

日本大・小川聡監督 91回大会でシード落ちをして今年は予選会からなので、「予選は通るのかな」というような感じで、選手ともども「このままではいけない」と、練習内容は変わってはいないんですけれど、目標をしっかり持って取り組んできました。1万メートルの平均タイム(29分07秒72)を数えたら8番目ということですが、そんなに前とも差はないと思いますので、何とかシード権を取って1つでも2つでも上に上がれたらいいかなと思っています。前半で遅れないように、1、2区で前のほうにいられれば、1日目はいい状況でいけるのかなと。みんなが予選会のときのようにやってきたことを出してもらえれば、おのずと結果はついてくると思います。

帝京大・中野孝行監督 本学のエントリー構成は4年生が9名です。大学スポーツに合った強化ができたかなと思っています。形としては逆ピラミッドかなと思ったのですが、イメージとしてはシイタケの形になっています。2、3年生がちょっと薄い。1年生は3名と強力な1年生がいます。鍵となるのは4年生で、ルーキー期間が長かったのですが、しっかりと熟成されてシイタケのようないいダシを出してくれるんじゃないかなと思っています。1万メートルの平均タイムがものすごく良く、順番を数えてみると12番目でナンバーカードと同じです(29分22秒57)。ナンバーカード以上の力を発揮していきたいと思いますし、前半は耐えに耐えて、復路で「いつの間にかこんなところに来ているんだ」という順番まで上げたいと思っています。その時に日本テレビの新人アナを慌てさせたいですね。

「8位以内」を目標に掲げた日本体育大の渡邉監督 【スポーツナビ】

日本体育大・渡邉正昭監督 今年度取り組んできたことは、まずはチームづくりということで、夏まで4年生を中心にチーム一丸となれるような雰囲気をつくってきたつもりです。夏を経てチームもまとまってきて、これからはその中での競い合いに期待しています。チームの目標はシード獲得ですが、8位以内を目標にいけたらと思います。その鍵はやはり最上級生がどういう思いで取り組むか。それにつられてというか、競い合う3、2、1年生が出てきてチーム力が上がってくると思いますし、大会当日はそれぞれの役割がありますので、役割をきっちり果たすということだと思います。

順天堂大・仲村明監督 主将の松枝(博輝)を中心にてっぺんを目指して頑張っていこうということで、この1年やってきました。12月に入り他大学の戦力が見えてきたところで、現状を言うのであれば、最低限でもシード権を取っていくと。そして1つ1つ順位を上げていくということになろうかと思います。中堅どころの選手に非常に安定感があるので、簡単には崩れないと思います。1、2、3区と流れに乗れるかどうかというところが鍵になります。復路は自信を持って送り出せるメンバーも結構いるので、最低でもシード、そして1つずつ順位を上げてという戦い方をしていきたいと思っています。

神奈川大・大後栄治監督 シードから遠ざかること10年になりました。何が足りないのかとずっと考えてチャレンジするんですけれど、なかなかうまくいかない10年間です。今年もシード権争いはとても残っているイスが少なくて、そこのイス取りをどこのチームも狙っているという状況だと思います。とにかく自分のチームが崩れないようにどうしたらいいかということを念頭に置いて、絶対に体調不良(の選手を出さない)、そして故障者が出た場合は致命傷になるということで、競走馬の調教師のような心境で、絶対に骨を折らせるわけにはいかないという気持ちであと3週間、やっていきたいと思います。ベストメンバーで10名を送り出せれば、チャンスはあるだろうという気持ちでやっていきます。

初出場の東京国際大「8位以内が目標」

拓殖大・岡田正裕監督 昨年は非常に悔しい思いをしました。箱根駅伝は監督チームで13回、参加させてもらっていますが、初めてブレーキということに出会いました。それはひいては私の心の緩みだったかなと反省をしました。(選手は)本気・やる気で今年1年間頑張ってくれました。チームは拓大で私が指導した中で最高じゃないかなと思います。ちょうど82回大会、私が還暦の時に(亜細亜大の監督として)優勝という2文字を学生からプレゼントしてもらいました。そして来年は92回(大会)、何か大きなものをプレゼントしてくれるんじゃないかなという期待を込めて、最近のチーム状況はいい状態で来ているので、それを楽しみに残り20日間、頑張っていきたいなと思います。

法政大・坪田智夫監督 2年ぶりとなる箱根駅伝となります。あくまでもシード権を目指して戦っていきたいと思います。予選会7位で通過ですし、1万メートルの平均タイム(29分39秒54)も20番目という順位です。何とか手堅い駅伝をして2日間戦っていって、シード圏内に入りたいと考えています。

中央大・浦田春生監督 新チームが結成以来、箱根駅伝5位以内ということで1年間取り組んできていますが、記録的にも実績的にも、そこの位置まで達したかというと非常に厳しい状況ではあります。ただ、前回大会は厳しい結果になりましたので、今年は区間配置的にはベテランを前半に並べて勢いに乗って、後半区間はフレッシュな選手で昨年の借りを返していきたいと思います。あくまでも競技スポーツは勝ちにこだわったことが基本になって、日々のトレーニングなどをやっていくのが基本だと思いますので、あくまでも上を目指して頑張っていきたいと思います。

初出場の東京国際大・大志田監督はチームを家族に例えながら、「長男坊」の4年生に対して期待を寄せた 【スポーツナビ】

東京国際大・大志田秀次監督 私どものチームは4年前に強化を始めました。今の4年生が家族で例えると長男坊。その後1年1年、学生たちが長男坊の背中を見て2年、3年と強化をしてきて、しっかりとその長男がわれわれスタッフの言うことを守ってくれて、4年で今年初めて箱根駅伝という場所に立たせてもらうことになりました。箱根駅伝はチームにとって初めて出るものです。こういった記者会見も含めていろいろな場面があって、選手たちも正直、箱根駅伝の大きさを痛感しているというのが実状です。本戦では1区間1区間確実に走らせて、最終的には8位以内を目標に、また8位という部分では、知恵を絞って選手や周りの状況を的確に捉えて、本番に向けて頑張っていきたいと思います。

上武大・花田勝彦監督 今回のチームの目標は10位〜14位が現実的な目標、タイム的には11時間10分〜15分というのが目標ではないかなと思います。正直なところこの目標を達成できるのかというと、現状ではまだ可能性は1パーセントない、限りなくゼロに近いのかなと思っています。予選会の通過もギリギリ10番目ということで、私自身もこの8年間で初めて、予選で落ちたという心境でコールを待っていましたが、本当に運も良かったのか、最後に選手たちが頑張ったのか、そういうところだと思います。予選会が終わった後に選手に「私自身もう妥協しない」ということを言いました。このエントリー(発表)を迎えるまでに本当に戦える選手が10人そろわなければ(出場を)辞退をするというような話もしました。追試みたいなものもありましたが、エントリーメンバーで何とか14名。正直16名そろいませんでした。ただ、これからの3週間で、本人たちが目的意識を持ってやっていけば戦えるかなという選手がエントリーできたんじゃないかなと思います。

 目標達成の鍵としては、毎年往路で出遅れていますので、1、2、3区、各大学の主力が集まるところをどれだけしのげるのか。6区の下りも弱いので、6区が終わった時点でシード権争いが見える位置ではなく、10位の人と同じ位置にいないと確実にシード権は取れないと思っています。そのためにどうするかというと、私自身がいくらこういうことを言ってもチームの目標は達成できないと思います。今回、スローガンとして「For the Team」として掲げていますが、本当の意味で走る選手10人、サポートに回る五十数名が1人1人のために考えた行動・走りができればゼロが1になって、10パーセント、30パーセントくらいまで可能性が見えてくればチャンスはあるのかなと思います。これからの3週間も、私自身も今までどおりチームが結果を出せるように頑張るつもりですが、選手1人1人が自分自身で考え、行動できるような3週間として過ごしてほしいなと思います。最後まで諦めずにしっかりと頑張りたいと思います。

関東学生連合・添田正美監督 1万メートルの平均タイムが29分09秒と過去最速のタイムです。最速のタイムではあるんですけれど、やはり駅伝はチームスポーツなので、そのチームワークの部分がどうなのかというところがみんな心配だと思うのですが、今週末に調整合宿をやって、その中でチームワークを何とかうまくもっていって、本番では10位相当の結果を残せるようなチームを最終的に作っていきたいなと思っています。最速のチームですけれど、関東学生連合過去最強のチームを作れるように頑張っていきたいと思います。

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