高橋由伸新監督、厳しい眼差しの先に――ジャイアンツ球場の始動に密着

週刊ベースボールONLINE

「全員しっかりと見る」と観察を重視

グラウンドでは選手たちと積極的にコミュニケーション 【写真:BBM】

 選手だけではなく、コーチ陣とも意思疎通を図った。参謀役を務める村田真一ヘッドコーチ、シーズン中には円滑な情報の交換が必要になる斎藤雅樹2軍監督ともヒザを突き合わせ、さらに同学年で高橋監督の後を追うように現役を引退した井端弘和内野守備走塁コーチともじっくりと話す時間を設けた。「長く一緒に戦ってきたので、お互いが、現役に近い目線でいい指導ができればいい」と“共闘”を誓っている。

 対話とともに、重視したのが観察だった。これまでも2軍の選手を含めて見る機会があったが、それはあくまで同じ現役選手として。シートノックは育成選手も含め、1、2軍全員を一緒に行うことをリクエスト。異例のことだが、ここにも新指揮官の狙いがあった。
「当然、まず見ないといけない。選手で、こっち(ジャイアンツ球場)に来て見るのと、監督として見るのとでは見え方が違うと思う。まずは全員、しっかりと見ていきたいと思います」
 先入観を持たず、見極めていく。守備練習の後の打撃練習でも、ゲージ裏から視線を送った。

背番号24は11月7日にお披露目

ブルペンでは尾花高夫投手コーチとさまざまな角度から観察 【写真:BBM】

 2日目以降はスーツを脱ぎ、練習着でグラウンドへ。野手一筋で来ただけに、ブルペンにも連日、足を運び、若手投手陣の観察をじっくりと行った。
「キャンプのときに目慣らしで(ブルペンに)行くことはあっても、打者として見に行くのと(監督では)やっぱり立場が違いますね」
 尾花高夫投手コーチの意見を聞きながら、伸びしろを確かめた。

 監督に就任しても、背番号は現役時代と変わらず24番を着ける。ユニフォーム姿は、11月7日から始まる秋季キャンプでファンにお披露目する予定。そのキャンプは、選手にとって厳しいものとなりそうだ。就任会見でも、新監督は個々のレベルアップがチーム力のアップにつながると考えを語った。「強化に十分に時間を使う」と実りの秋にする。

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