ヨット最高峰「アメリカズカップ」とは 世界最古の大会に臨むソフトバンクの挑戦

中山智

過去の挑戦ではいずれも敗退

ソフトバンク・チーム・ジャパン総監督を務める早福氏(右から2人目)は、過去にも大会に挑戦した経験を持つ 【写真は共同】

 日本チームが「ニッポンチャレンジ」としてアメリカズカップに初めて挑戦したのが1992年の第28回大会。その後、1995年の第29回大会、2000年の第30回大会と3回連続で挑戦したが、いずれもワールドシリーズ(当時の名称はルイ・ヴィトンカップ)の準決勝で敗退している。

 この第29回大会と第30回大会にクルー(乗組員)として参加していたのが、今回のソフトバンク・チーム・ジャパン総監督を務める早福和彦氏。早福氏は日本が挑戦をストップした2000年以降も、アメリカズカップ優勝を夢見てほかの国のチームにクルーとして参戦しており、アメリカズカップを最も熟知した日本人のひとりだ。

 残念ながらいまだアメリカズカップ優勝を手にしていない早福氏だが、その夢をソフトバンク・チーム・ジャパンでかなえようと、総監督としてチームをまとめるだけでなく、今回もクルーとして自身が艇に乗り込みワールドシリーズを戦っている。

 10月17日から開催されるバミューダ大会は、アメリカズカップの前哨戦となっている。ワールドシリーズは、獲得ポイントが本戦での成績にも反映される予選大会も兼ねているので、アメリカズカップ獲得への重要な大会であることは間違いない。ソフトバンク・チーム・ジャパンにとって、アメリカズカップ獲得へ向けてのファーストステップとなる戦いに注目したい。

 なお、アメリカズカップでのソフトバンク・チーム・ジャパンの戦いは今後も本コラムで伝えていく予定だ。

(協力:ソフトバンク・チーム・ジャパン)

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著者プロフィール

1974年生まれ。本業はITやモバイル業界をメインに取材・執筆をしているフリーライター。海外取材も多く、気になるイベントはフットワーク軽く出かけるのがモットー。大学在学中はヨット部に所属し、卒業後もコーチとしてセーリング競技に携わっている。アメリカズカップのリポートをとおして、セーリング競技に馴染みのない人たちへヨットの認知度アップを狙っている

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