多摩川サイクリングロードでアウトドア 「松原渓のスポーツ百景」

松原渓

【松原渓】

連載はあと2回

 まずご報告から。実は、この連載が10月の2回を持って終了することになった。1年半も続けさせていただいたスポーツナビ編集部に感謝するとともに、読んでくださった読者の皆さんに心からの感謝をお伝えしたい。思い返してみると、こんなに筆が進む連載ってこれまでにあったかな?と思えるほど、私自身が楽しんで書かせてもらった。ぜひ、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。

 さて、あと2回はどんなアクティビティをテーマにしよう。チャレンジしてみたい未体験のスポーツはまだまだあるけれど……。9月中旬に尾瀬ハイキングに行って以来、アウトドアへの関心が以前に増して高まっている。体力作りや汗をかくことが目的なら、個人フットサルに参加したり、ボルダリングジムやヨガ教室でも満足できる。

 でも、心身共にリフレッシュするなら、やはり山や森などがらっと場所を変えて行うアウトドア体験は格別だ。自然の中で深呼吸をするだけで、頭の中がスッキリと切り替わる。場所によっては携帯の電波が届かなかったり、交通手段が限られて不便さを感じることも多いけれど、心と身体は十分に満たされる。モノが溢れる現代において何が必要最低限なのか、山に行けばその感覚も正される。

久しぶりにサイクリングへ!

 陸・海・空とあるうちの「陸」で行うアウトドアだけでも、ロッククライミング、ハイキング、トレッキング、キャンピング、ケイビング(洞窟探検)、ツリークライミング(木登り)、アルペンスキー……と、楽しそうな選択肢が豊富で、悩ましいことこの上ない。

 妄想に耽りながらふと部屋を見渡すと、愛車のロードバイクが目に入った。そういえば、最近自転車に乗っていない。部屋の隅に肩身が狭そうに収まり、タイヤの空気も緩くなってしまっている。灯台下暗し。そんなわけで、晴れた日曜日にサイクリングに行くことにした。向かった先は多摩川サイクリングロード。東京と神奈川の間を流れる多摩川(一級河川)に沿って整備されたサイクリングロードだ。

 ここは「タマサイ」の名で親しまれ、毎日ランナーやサイクリストで賑わっている。羽村市の羽村取水堰から羽田空港近くの河口まで全長約53kmもあり、多摩川を挟んで左岸と右岸に、舗装された道が走る。信号がなく、道幅も十分。景色も絶え間なく変化するので走っていて飽きない素敵なコースだ。私が生まれ育った小田急線沿いからも近く、多摩川土手は幼少期の遊び場でもあった。

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著者プロフィール

サッカー番組のアシスタントMCを経て、現在はBSフジにて『INAC TV』オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート。日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレー。父親の影響で、幼少時から登山、クロスカントリー、サイクリングなど、アウトドア体験が豊富。「Yahoo!ニュース個人」(http://bylines.news.yahoo.co.jp/matsubarakei/)でも連載中

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